紛失に気付く時間が遅れるほど被害額は増え、経営陣よりも管理職のPCの方が高くなるという。
米Intelは4月22日、ノートPCのセキュリティに関する調査結果を発表した。盗難や紛失によって企業が被る被害額は平均4万9246ドルに上るとしている。
調査はIntelがPonemon Instituteに委託して実施。世界各地の空港やタクシーの中、ホテルといった場所でノートPCがなくなったり盗まれたりした138件のケースについて分析し、平均被害額4万9246ドルという数字を算出した。
この金額の中にはノートPCの買い替え、調査、情報流出、知的財産の損失、生産性喪失、法的対応などの経費が含まれる。中でも情報流出に関する経費が80%を占め、ノートPC本体よりも、保存されている情報のために被害額が膨らんでいた。
紛失にどれだけ早く気付くかによっても被害額は変わってくるといい、ノートPCを無くした当日のうちに見つけた場合は被害額は8950ドルで済むが、1週間以上経過すると11万5849ドルに膨らんだ。
PCの所有者別にみると、CEOなど取締役クラスのノートPCが無くなった場合の被害額は2万8449ドル。一方管理職クラスでは6万ドル台に上り、経営陣よりも管理職のPCの方が高くなることが分かった。
情報を暗号化する製品や技術を使っていれば、被害額を抑えることができるとIntelは指摘。HDDが暗号化されていれば3万7443ドル、暗号化されていない場合は5万6165ドルの被害になると試算している。
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