Webに感染するマルウェア「JSRedir-R」が猛威PDFなどの脆弱性を悪用

JSRedir-RはWebサイトに仕掛けられ、PDFとFlash Playerの脆弱性修正パッチを当てていないユーザーがそのサイトを閲覧すると、マルウェアに感染する。

» 2009年05月19日 08時48分 公開
[ITmedia]

 Webサイトを通じて感染するマルウェアの「JSRedir-R」(別名Gumblar)が猛威を振るっている。セキュリティ企業の英Sophosに続き、米US-CERTやSANS Internet Storm Centerも注意を呼び掛けた。

 US-CERTによると、この攻撃ではまず、正規サイトが改ざんされてJSRedir-Rのコードが挿入される。サイト改ざんには盗まれたFTPパスワードが使われているとみられるが、設定の不備、Webアプリケーションの脆弱性などが利用されている可能性もある。

 JSRedir-Rは、PDFとFlash Playerの既知の脆弱性を悪用し、これらの脆弱性の修正パッチを当てていないユーザーがJSRedir-Rに感染したサイトを閲覧すると、ユーザーのシステムにマルウェアが感染する。

 このマルウェアはユーザーのシステム上でネットワークトラフィックを監視し、FTPのパスワードなど重要情報を盗み出して、その情報を使って別の攻撃を仕掛ける。さらに、Googleの検索結果が操作されてしまう可能性もある。

 Sophosは先に5月前半の統計で、Webサイトに感染している全マルウェアの42%をJSRedir-Rが占めたと伝えていた。

 US-CERTはユーザーや管理者に対し、ソフトウェアのアップデートはなるべく早く適用し、ウイルス対策ソフトを最新の状態に保つように呼び掛けている。

過去のセキュリティニュース一覧はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ