因幡電機産業、リカバリシステムの統合でBCP対策を強化

因幡電機産業は、拠点ごとに行っていたバックアップ業務を集約する狙いで、ファルコンストアのシステムを利用して統合的なバックアップ環境を再構築した。

» 2009年06月24日 15時48分 公開
[ITmedia]

 電設システムの因幡電機産業は、このほどバックアップシステムを再構築し、統合的に管理、運用できる仕組みに移行した。システムを提供したファルコンストア・ジャパンが発表した。

 因幡電機産業では、茨城や奈良、福岡に工場、東京と大阪に物流センターなどがあり、全国26カ所に拠点を構える。基幹業務システムをメインフレームで運用しているが、拠点ではオープン系システムを多用しており、バックアップしたデータは拠点ごとにDATへ保管していた。

 しかし、DATの利用では障害発生時に迅速な復旧をするのが難しく、近年はオープン系システムの比重も高まっていたため、事業継続計画(BCP)の点から迅速なバックアップシステムへの移行や、EDIや受注、見積り、データウェアハウスなどを稼働しているアプリケーションサーバの統合が課題になっていた。

 同社では、ファルコンストア・ジャパンの統合バックアップシステム「FalconStor CDP」を利用して、大阪に9台、東京に1台のファイルサーバ、両地点に1台ずつバックアップサーバを構築。各サーバのバックアップを毎日行い、週に1度は大阪と東京間で複製する体制を導入した。従来のバックアップデータは3世代分までしか保持していなかったが、新システムでは1カ月当たり30世代分を保持でき、必要なフォルダだけをリカバリできるようにした。

システム構成のイメージ

 アプリケーションサーバも統合したが、一部のシステムでミラーリングを行っているもののミラー側のシステムも故障したことがあったという。この際にすべてのデータをリカバリしていたため、迅速に復旧できたとしている。現在ではオープン系システムの約8割を新しいリカバリシステムに対応させた。

 システムの設計や構築、サポートなどの業務は、システムサービスのネクスト・イットが担当している。

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