ソフトバンクで身につけた仕事術は生きるコミュニケーションパスは最小限に(2/2 ページ)

» 2009年08月31日 13時30分 公開
[大木豊成,ITmedia]
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コミュニケーションパスは最小限にする

 わたし自身、ソフトバンク時代には、初めてやることが多かったのが本当のところです。だから、何名必要だと聞かれても、速やかに答えることは困難です。こういう場合は、まず考え得る仕事を整理し、そこに必要な最小限の人数をリクエストします。

 人は多くなれば多くなるほど、コミュニケーションパスが増えます。コミュニケーションパスは、増えれば増えるほど時間がとられるものです。3人なら3本しか存在しないコミュニケーションパスも、10人になれば10×(10-1)÷2=45本になってしまいます。これでは、効率の良いコミュニケーションは難しいし、ちょっと集まるにも、時間の調整が必要になってしまいます。

 であれば、必要な人間を必要最小限に集めて、その人間が最大限のパフォーマンスを発揮できるようにするのが効率の良い仕事の進め方であるということです。

仕事は並行して進める

 わたしは、当時ソフトバンクグループのJV(ジョイント・ベンチャー)として立ち上がったイー・コスモ(現M SOLUTIONS)に入社後、経理部長、管理本部本部長、開発本部本部長、システムソリューション部部長、経営企画室室長、技術本部本部長といった役職を歴任してきました。その間に、2001年にYahoo!BBを始めたビー・ビー・テクノロジー(現ソフトバンクBB)のオペレーション本部企画部長として、お客様の申し込み前から、申し込み手続き、開通、請求、支払い、そしてコンタクトセンターといった、あらゆるオペレーション業務に携わってきました。

 どこにいたときも、1つの役割だけを担っていたわけではなく、並行して担当してきました。「1つずつやるほうが良い」という声がありそうですが、それにはあえてこう説明したいと思います。

 並行して仕事を進めることになると、プライオリティ(優先順位)が重要になります。1つだけのときとは、頭の使い方が変わってくるんです。プライオリティをつけても、次が待っていることに変わりはありませんので、終わったらすぐ次に着手します。そして時間の使い方も、分刻みとは言わないまでも、15分刻みで物事を考えるようになります。つまり、頭の働かせ方が変わってきます。

 本連載では、わたしの著書『ソフトバンク流「超」速断の仕事術』からの情報、そしてその背景について書いていきたいと思います。

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著者プロフィール:大木豊成(おおき とよしげ) 

大木豊成

Xarts株式会社常務取締役。株式会社IWNC シニアコンサルタント。米国PMI認定ProjectManagementProfessional取得。シンガポール大学卒業後、数々の事業立ち上げおよび企業立ち上げを経験。ソフトバンク在籍中の経験を「ソフトバンク流『超』速断の仕事術」(ダイヤモンド社)にまとめて出版した。現在は上記企業の他、学校での講師、講演などで奔走する。


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