日立とレッドハット、基幹系Linuxシステム向けのサポートサービス強化

日立製作所とレッドハットは、基幹系Linuxシステム向けのサポートサービス分野での提携を強化することで合意した。

» 2009年11月05日 12時31分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日立製作所とレッドハットは11月5日、基幹系Linuxシステム向けのサポートサービス分野での提携を強化することで合意した。この合意に基づき、Linux予防保守の負担を軽減し、サポート期間を延長する新サービスを両社が連携して商品化、日立から提供を開始する。

 今回の提携強化では、日立がレッドハットの基幹システム向けLinuxサポートプログラム「Advanced Mission Critical Program」に参画し、このプログラムに基づいた基幹システム向けのLinuxサポートサービスを日立から提供する。

 Red Hat Enterprise Linux(RHEL)では、機能強化を伴うリリースアップを通常6カ月毎に行っている。標準のLinuxサポートサービスでは、障害修正は最新アップデートリリースに対してのみ提供されるため、本来であれば6カ月ごとに最新アップデートリリースへのアップデート作業を行う必要が生ずる。しかし、長期稼働を前提とする基幹系システムを短期間でアップデートしていくのは運用面での負荷が大きい。

 今回発表された「アップデート拡張保守オプション24 for Red Hat Enterprise Linux」では、RHELの最新バージョンである5.4、および今後リリース予定の5.6に対するアップデートの提供期間を6カ月から18カ月に拡大し、保守支援を行おうというもの。また、「バージョン固定保守オプション24 for Red Hat Enterprise Linux」では、2014年3月末に終了するRed Hat Enterprise Linuxバージョン5の標準サポートを3年間延長し、RHEL5系の長期安定運用を可能にする。

 このほか、メインフレームや商用UNIXで採用されている文字コード体系であるShift-JISをRHELの環境でサポートする「レガシー文字コードサポートオプション for Red Hat Enterprise Linux」も提供する。

 価格はアップデート拡張保守オプション24 for Red Hat Enterprise Linuxが年額37万8000円から。バージョン固定保守オプション24 for Red Hat Enterprise Linuxが年額84万円から。サービスの提供は11月24日からとなっている。

 なお、基幹システム向けで同様のサービスは富士通も2008年11月に提供している。

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