iPhoneでなくても、一般的な携帯電話は手軽に使えるので、いつも手元に置いていく人が多いと思います。その手元にある携帯電話を、通話とメールのやりとりだけに使うのはもったいないでしょう。
そこで、思いついたこと、思い出したことは携帯電話のメモ機能を活用します。機種にもよりますが、フォルダごとに整理できるものもありますので、「仕事」や「プライベート」、また、「Aプロジェクト」といった業務別に分けておくことで、後でメモを簡単に探せます。
また携帯電話に保存したメモを忘れそうな人は、自分のPCへメールを送信しておくことが有効です。PCのメールならば、自社に戻れって見ない人はいないでしょう。そこに、気づいたことや後でやろうと思ったことなどをあらかじめ送っておくのです。
この際に大事なは、件名をルール化しておくことです。例えば、「20100225_Aプロジェクト」としておけば後で日付順にソートできますし、「Aプロジェクト_20100225」とすればプロジェクト順にソートができます。自分はどちらの方が使い勝手が良いかで、最初にルールをきちんと決めておきましょう。
Evernoteをご存じの人も多いと思います。先日も、Evernoteが日本語化されたというニュースがありました。Evernoteは、テキストやWebクリップ、写真、音声をオンラインのサーバ上に保存しておくことができます。このように言うと、Google Docsと機能面では大差がないように思えますが、EvernoteはMacやiPhoneとの間でも共有できるのが良い点です。
オンラインのサーバ上にデータを保存しておくという考え方は、決して新しいわけではありません。Evernoteの優れているところは、データを自動で整理してくれるところです。アップロードされたデータへ自動的にインデックスを付けてくれます。もちろん、自分で決めることもできるわけです。
iPhoneで思いついたことを「書く」「写真に撮る」、あるいは「音声で残す」というふうに記録すれば、Evernote上にアップロードするだけで整理されます。後でPCからEvernoteにアクセスすれば、自分が残した記録があるので、それを確認して次の作業に移れるというわけです。このようにシームレスに作業ができるため、「携帯電話から」とか「PCから」といったことを気にする必要がありません。
現代社会において、データを扱わない日はないと言っても過言ではないと思います。日々何かのデータを生み出し、何かのデータにアクセスし、あるいは更新や削除をします。そのデータは文字であったり、画像や音声だったりするかもしれません。
どういったデータであろうと、「オフィスにいないからアクセスできない」という時代は終わったのではないかとも考えられます。iPhoneのような機器を駆使することで、オフィスでの作業を激減できるのではないだろうかということです。わたしたちのデジタル情報整理術は、まだ進化の途中かもしれません。
人材育成コンサルタント。米国PMI認定ProjectManagementProfessional取得。シンガポール大学卒業後、数々の事業立ち上げおよび企業立ち上げを経験。ソフトバンク在籍中の経験を「ソフトバンク流『超』速断の仕事術」(ダイヤモンド社)にまとめて出版した。現在はコンサルティング業のかたわら、専門学校での非常勤講師、講演などに奔走する。
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