トレンドマイクロ、仮想デスクトップ対応を強化した企業版ウイルスバスターを発売

仮想マシンごとのウイルススキャンの実施を自動調整する機能を搭載し、CPUやHDDの負荷軽減を実現した。

» 2010年08月23日 17時55分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 トレンドマイクロは8月23日、企業向け統合セキュリティ製品の最新版「ウイルスバスター コーポレートエディション 10.5」を発表した。受注開始は9月15日から、出荷開始は17日からとしている。

 本製品では、仮想デスクトップ環境におけるウイルススキャンや定義ファイルのアップデート機能の改善を図り、仮想マシンごとに作業するタイミングを自動調節するようにした。最初にすべての仮想マシンに共通するOSやアプリケーションのスキャンを実施し、正常と判断した部分は個々の仮想マシンのスキャン対象から除外する。

 従来はこうした作業を同時に実施した際に、仮想マシンを稼働させる物理サーバの負荷が高まり、パフォーマンスの低下を招く懸念があった。複数の仮想マシンで重複する部分にウイルススキャンを繰り返し行う手間もあった。

 また管理サーバ上で、ウイルススキャンや定義ファイルのアップデートが設定通りに行われていないクライアントマシンを表示するようにした。さらに、管理サーバ1台当たりで管理するクライアントマシンの台数を4倍に増やし、管理サーバの台数や管理工数の削減を図っている。

 同社では併せて、ウイルスバスター コーポレートエディションやゲートウェイセキュリティ製品などを統合管理するためのツール「Trend Micro Control Manager 5.5」も15日から受注を開始する。

 製品ラインアップとマシン1台当たりの価格(1000クライアント導入時)は、サーバ/クライアント向け「Client/Server Suite」が2230円、同上位版の「Client/Server Suite Premium」が3300円、クライアントPC向けの「ウイルスバスター Corp. Client」が1900円、Windowsサーバ向けの「Server Protection for Windows」が900円となっている。

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