ビジネスの意思決定も自動化 IBM

IBMのソフトウェアブランドの1つであるWebSphereが、2011年の事業戦略を発表した。

» 2011年01月20日 18時33分 公開
[伏見学,ITmedia]

 日本IBMは1月20日、記者およびアナリストに向けて、SOA(サービス指向アーキテクチャ)やBPM(ビジネスプロセス管理)に関する製品を提供するソフトウェアブランド「WebSphere」の事業戦略を説明した。

2011年1月に日本IBM ソフトウェア事業 WebSphere事業部長に就任した伊藤久美氏 2011年1月に日本IBM ソフトウェア事業 WebSphere事業部長に就任した伊藤久美氏

 「クラウド」と「BPM」、この2つがWebSphere事業における2011年のキーワードだ。具体的には、基幹システムとクラウドサービスの連携を推進する「WebSphere Cast Iron」などのクラウド製品群を強化するほか、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)による業務プロセスの文書化サービス「Blueworks Live」の提供、短期間で実装できるBPMプラットフォームおよびサービス「WebSphere Lombardi」の提供、10人体制のBPM専任組織の設立などを事業戦略に掲げる。

 特に強調したのが、昨年1月に買収したLombardiの製品である。同製品の特徴は、モデリング、開発、ユーザーインタフェース、システム連携など、BPMアプリケーションの構築に必要な機能すべてをパッケージで提供するほか、ビジネス部門のユーザーとシステム開発者が単一のインタフェースで設計できることだ。

 機能面では、業務プロセスをシミュレーションし、それに対して改善をアドバイスする機能や、KPIに基づきダッシュボードを自動生成する機能を実装する。1月21日に販売を開始する「Lombardi Edition V7.2」では、現状の業務パフォーマンスを可視化して、進ちょく度合いを計測したり、ボトルネックとなる課題を明らかにしたりする機能が追加されたほか、日本語や中国語、韓国語など13カ国語への対応、「Microsoft Office」や「Microsoft SharePoint」などマイクロソフト製品との連携などが図られる。

 同社でソフトウェア事業 WebSphere事業部長を務める伊藤久美氏は「BPMによる業務プロセス改革によって、これまで人手で行っていた業務上の意思決定も自動化できるようになる。BPMによって企業はビジネスの俊敏性を高めていけるはずだ」と述べた。

 Lombardi Edition V7.2は実行サーバと開発環境で構成され、最小構成価格が85万900円(税抜き)から。

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