知財保護を強化した情報漏えい対策の新製品、シマンテックが発表

「Symantec DLP 11」ではサンプルデータを活用して、機密性の高いデータの検出と保護ポリシーの適用などの作業を支援する技術を新たに採用した。

» 2011年01月25日 14時36分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 シマンテックは1月25日、情報漏えい対策ソリューション製品の最新版となる「Symantec Data Loss Prevention 11」を発表した。2011年上期中の提供開始を予定している。

 新製品には、企業内に存在する機密性の高いデータを検出するための新技術「Vector Machine Learning(ベクトル機械学習)」を搭載する。この技術はサンプルのドキュメントをベースに、ユーザーが定義する機密データの検出ルールを学習していくもので、時間の経過とともに機密データと非機密データの微妙な相違を識別する精度を高められるとしている。

 従来は、ユーザーが設定したキーワードなどを用いて機密データを検出する、もしくは、機密性が高いとされる全てのデータにフィンガープリントを割り当てる方法が採用されていた。だが、キーワードによる検出ではユーザーが設定する内容によって検出漏れが発生する可能性が高まり、フィンガープリントを割り当てる方法では、膨大な数のデータを保護するのに時間を費やしてしまう課題があった。

 また、文書ファイルなどの非構造化データの所在を特定する技術「Symantec Data Insight」の機能拡張も行った。情報漏えいのリスクに晒されているデータの所在を特定し、データの所有者や関係者に自動通知するようにした。リスクレベルに応じて対処の優先度も設定されるという。

 エンドポイントの保護を強化するため、社員自身が導入したアプリケーションからの情報漏えいの抑止や、管理下にあるストレージデバイスの利用状況を把握できる機能を導入するほか、暗号化およびデジタル著作権管理技術(DRM)との連携なども予定している。

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