Appleの対策をかわす「MacDefender」の亜種、早くも出現

セキュリティ企業のIntegoは、「Appleがどのくらい迅速にウイルス定義ファイルを更新し、新手の脅威に対応できるかが試される」と指摘する。

» 2011年06月02日 07時34分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 Macを狙った偽ウイルス対策ソフト「MacDefender」が出回っている問題で、米Appleが導入したセキュリティ対策をかわす亜種が早くも出現したという。Mac専門のウイルス対策ソフトメーカーのIntegoが6月1日のブログで伝えた。

 MacDefender(別名「MacProtector」「MacSecurity」など)は、ウイルス対策ソフトに見せかけて偽の感染警告を出し、ユーザーを脅してクレジットカード情報を入力させようとするマルウェア。Appleは5月31日にリリースしたMac OS X 10.6のセキュリティアップデートでこの問題に対処し、不正ファイル隔離ツール「File Quarantine」を使ってMacDefenderを検出できるようにした。

 Integoによると、Appleがこのアップデートを公開したわずか数時間後にMacDefenderの新たな亜種が見つかったという。この亜種では「mdinstall.pkg」という名称のインストーラが使われ、「MacGuard」という製品名のマルウェアがインストールされる。

 Integoが同ブログを掲載した時点でこの亜種は、ウイルス定義ファイルを使ったAppleのマルウェア検出システムでは検出されなかったという。

 ただしAppleのアップデートでは、新たな亜種が出現した場合にも対処できるよう、定義ファイルの更新版を24時間ごとにチェックする機能も加わったため、いずれこの亜種も検出できるようになる見通し。「Appleが新手の脅威にどのくらい迅速に対応できるかが試される」とIntegoは解説している。

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