日本IBM、高速データ転送対応の大規模向けストレージ新製品を発表

日本IBMはディスクストレージの新製品「IBM XIV Storage System Gen3」を発表。従来製品の約4倍という高速データ転送を実現した。

» 2011年07月20日 18時49分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo 「IBM XIV Storage System Gen3」と、日本IBMの山崎徹システム製品事業ストレージ事業部 事業部長

 日本IBMは7月20日、ハイエンド向けディスクストレージの新製品「IBM XIV Storage System Gen3」を発表した。従来製品(XIV 2nd Generation)と比較して、データ転送速度を最大で約4倍に向上させたのが特徴。9月8日に出荷を開始する。価格は実行容量55テラバイトの最小構成で約1億2000万円(税別)。

 新製品では内部バスにInfiniBandを採用したことで、従来製品の20倍以上という内部帯域幅を実現。また、最大キャッシュ容量を従来比で1.5倍となる360Gバイトに増加させた。その他、外部ポートの転送速度の向上とポート数の増加により、外部帯域幅の最大値も従来製品と比べて約2倍にまで向上させた。

 ソフトウェア面も強化した。リモートバックアップを実現するミラーリング、シンプロビジョニング、データマイグレーションなどの機能を備えるほか、複数拠点に設置された最大64台の同製品を一元管理できる管理コンソールを搭載。これにより、全ての拠点の装置に対し、1カ所からパフォーマンスの確認やボリューム変更、障害状況の把握などを行えるようにした。

photo 管理コンソール画面

 また、米IDCの「情報量は約2年周期で倍増し、年率約60%のストレージ容量拡張が求められる」という分析を引用し、新製品では拡張性を強化。具体的には、各ノードにデータを分散化させて保存する方式を採用しており、モジュールを増設した場合にも自動でデータの再配置と平準化を行うようにした。モジュールの追加にかかわらずディスク使用率を一定に保つことで、ストレージ容量の追加とパフォーマンスの維持を両立できるという。

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