Googleの地図上で、実際は営業している店に「permanently closed」(廃業)と表示されてしまうケースが相次いでいるという。
Googleの地図情報を使って店舗やスモールビジネスを検索できる「Google プレイス」のサービスが、競合相手を追い落とす手段として使われているという。セキュリティ企業のF-Secureが9月6日のブログで米紙New York Timesの記事を引用して伝えた。
Google プレイスは、店舗などが店の紹介や写真などを登録してGoogleの検索範囲に表示できるようにするサービス。ところがF-Secureによれば、この画面上で、実際は営業しているのに「permanently closed」(廃業)と表示されてしまうケースが相次いでいるという。
その原因は、ユーザーから寄せられた問題報告にあるようだ。店舗情報の画面で「more」(その他)をクリックすると「Report a problem」(問題の報告)のオプションが表示され、この中に「permanently closed」の選択肢がある。この情報が複数寄せられると、間もなく店名の下に「廃業」と表示されるようになってしまい、現時点では店舗側が修正しようとしても難しい状況だという。
New York Timesの記事では、ハワイの宿泊業者が実際にGoogle上で廃業扱いにされたため、客足が大幅に落ち込んだケースを紹介。F-Secureは、これこそ文字通りの「サービス妨害」攻撃だと指摘している。
Googleも対応に乗り出し、電子メールを通じて店舗側に確認するなどの対策を講じる方針のようだという。しかし経営者は自分の店舗がこのような状態になっていないかどうか確認した方がいいとF-Secureは促している。
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