三菱重工長崎が富士通版のSQL ServerでDWHを構築

三菱重工業 長崎造船所がDWHシステムとして富士通版Microsoft SQL Server Fast Track Data Warehouseを採用。他社のDWHアプライアンスと比較して初期コストを4分の1に抑えたという。

» 2011年10月18日 14時34分 公開
[ITmedia]

 富士通と日本マイクロソフトは10月18日、三菱重工業 長崎造船所 (以下、三菱重工長崎)が、基幹システムのデータを統合するDWHシステムとして、富士通版の「Microsoft SQL Server Fast Track Data Warehouse(以下 SQL Server FTDW)」を採用したことを発表した。

 三菱重工長崎では、従来、基幹システムに蓄積された設計情報データなどを利用する際、現場の従業員から依頼を受けたシステム部門がその都度複数の基幹システムから必要情報を抽出し、要望された形式に整え現場に提供していたという。年間約300件におよぶ依頼はシステム部門にとっては高負荷な作業であり、現場においてはタイムリーな情報入手が困難であることが課題とされていた。

 同事業所は、この課題を解決するため、3Tバイト以上ある基幹システムのデータをSQL Server FTDWに統合するとともに、現場の従業員自身が必要なデータを抽出、加工、分析できる環境を実現したという。同システムは、高価な専用製品ではなく普及価格帯の標準製品の組み合わせで構成できるため、導入コストも他社のDWHアプライアンスと比較して、約4分の1にまで抑えることができたとしている。また、システム採用の決定には富士通によるワンストップのサポート体制を評価したことも挙げている。

 三菱重工長崎では、長崎造船所の購買部門、プロジェクト管理部門、監査部門の3部門で同システムの利用準備を進めており、他地域の拠点や三菱重工業の他部門での利用も検討しているという。

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