Microsoft、Windows 8の「Windows Store」の詳細を説明

Windows 8向けアプリストアでは売上高が2万5000ドル以上になると開発者の取り分が8割になる。個人開発者の年間登録料は49ドル。また、アプリ内販売も可能だ。

» 2011年12月08日 09時14分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Microsoftは12月6日(現地時間)、次期OS「Windows 8(コードネーム)」向けアプリストア「Windows Store」の詳細を発表した。

 同社は9月の開発者会議で同ストアの概略を披露した。6日の発表に合わせ、Windows 8向けの“Metro”スタイルアプリの開発方法やストアへの登録方法を説明する開発者向けのWebサイトを開設した。アプリストアの正式名称はWindows Storeに決定したようだ。

 store 1

 Windows Storeの立ち上げに当たって、Microsoftは米AppleのApp Storeに対する開発者の不満を参考にしたようだ。

 同アプリストアへの登録料は、企業は年間99ドルとApp Storeと同じだが、個人開発者は年間49ドル。アプリの売り上げの開発者の取り分は最初は7割でこれも一般的なアプリストアと同じだが、売上高が2万5000ドルを超えると、開発者の取り分が8割に上がる仕組みになっている。

 開発者は無料/有料アプリを登録でき、有料アプリの価格は1.49〜999.99ドルの範囲で設定できる。有料アプリには期間や機能を制限した試用版を提供することも可能だ。

 登録アプリの承認プロセスも可能な限り可視化したという。アプリのSDKには「App Certification Kit」が含まれており、詳細な承認ポリシーも公開されている。アプリの公開を承認しない場合は、その理由とアドバイスを提供する。

 また、Appleが禁止するアプリ内販売を認めており、App Storeでは入手できないユーザーデータを開発者側で保持できる。

 store 2 アプリ内販売が可能だ

 Microsoftは独自の広告ネットワークを持っているが、アプリ内の広告で利用するネットワークは開発者が自由に選べる。

 企業内で利用するWindows 8アプリを開発した場合も、Windows Storeに登録できる。その場合は公開することも、企業内に限定することもできる。これにより、管理者はWindows Storeをアプリ導入管理に利用できる。アプリストアを経由ぜずにアプリをPCに直接導入する方法を選ぶことも可能だ。

 Microsoftはまた、Windows Storeのオープンに向けて「First Apps」コンテストを開催した。コンテストではオープニングで公開する8つのアプリが選ばれる。入賞者にはSamsung製のWindows 8プレビューPC、Windows Azureの1年間の利用、Windows Storeの2年間の登録が提供される。参加受付は2012年1月8日まで。

 Windows 8は2012年中に公開される見込みだ

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