信金業務に特化したスマートフォンシステムを開発、NTTグループとカシオ

集金や預かりなどの渉外業務をスマートフォンで行うためのシステムをNTTデータとNTTドコモ、カシオ計算機が開発。城北信用金庫(東京都北区)が運用を開始した

» 2012年02月17日 17時46分 公開
[ITmedia]

 NTTデータとNTTドコモ、カシオ計算機は2月17日、信用金庫の渉外業務(集金や預かりなどの業務)に特化したスマートフォンシステムを開発したことを発表した。このシステムを城北信用金庫(東京都北区)が全店舗に導入し、同日から運用を始めた。

 今回のシステムは、カシオ計算機が業務用スマートフォン端末、NTTデータがスマートフォン用の渉外業務支援アプリケーションとデータの授受や勘定元帳との接続を行う通信用サーバを開発。NTTドコモが端末のセキュリティ対策などを行うための「スマートフォン遠隔制御サービス」を提供する。

システム概要図

 3社によると、これまでの渉外業務では専用の携帯型端末が利用されており、担当者は業務端末のほかに連絡用の携帯電話など複数の端末を持ち歩いていた。移動や作業が煩雑になり、複数の端末を管理しなければならないといった課題があった。このため3社は、1台で業務も連絡も行えるスマートフォンを利用することで業務効率の向上を図る次世代型渉外支援システムの検討を進めてきたとしている。

 カシオが開発した端末は、通帳の磁気ストライプを読み取る装置を内蔵するほか、NTTドコモの携帯電話回線(FOMA)経由で口座情報の閲覧や、信金本部内の印鑑サーバ(口座登録印などを管理)と連携しての印影照会ができる。またNTTデータが提供する「しんきん共同システム」との親和性を考慮して、従来の端末を併用できるようにもなっている。

カシオが開発した専用スマートフォン

 3社は2014年度末までに全国で1万台の端末の販売を計画している。

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