いまだに多いオンプレミスでのメール運用、クラウド利用は“検討段階”に

ミラポイントは、国内の企業や行政・教育機関を対象に実施した「メールシステム再構築に関する調査」の結果を発表した。

» 2012年05月22日 18時34分 公開
[ITmedia]

 ミラポイントジャパンは5月22日、国内の企業や政府関連機関および教育機関を対象に実施した「メールシステム再構築に関する調査」の結果を発表した。運用形態ではオンプレミスが最多を占め、クラウドについてはプライベートクラウドを検討する傾向がみられた。

 まず既存のメールサーバの運用形態はオンプレミスによる商用製品の利用が68.51%、オンプレミスでのオープンソースの利用が17.20%、クラウドによる社外サービスの利用が14.29%だった。2009年の同様の調査では社外サービスの利用は約7%で、この2年間に利用が拡大したものの、依然としてオンプレミスでの運用意向が強いことが分かった。

 またメールシステムの再構築で希望する運用形態については、プライベートクラウドが32.19%で最も多く、以下はオンプレミス(商用アプライアンス)が18.84%、パブリッククラウドが18.15%、オンプレミスのオープンソースおよび商用ソフトがそれぞれ15.41%だった。同社ではクラウド形態に注目しつつも、コンプライアンスやセキュリティなどの観点からプライベートクラウドやオンプレミス環境の意向が強いと分析する。

 クラウドサービスを利用する上での懸念点としては、「データの完全性と復旧への責任」(21.23%)、「コンプライアンスや監査への対応」(19.53%)、「サービスを続行できる事業継続計画」(14.42%)を挙げる回答が目立っている。

 メールシステムの再構築で検討する要件では「TCOの削減」が17.28%と最も多く、「正確で迅速な移行」「管理運用の負荷軽減」(ともに約11%)、「アーカイブ」「誤送信対策」(ともに約9%)などが挙げられた。

 調査は3月29日から4月18日に実施し、352件の有効回答と得た。

出典:ミラポイントジャパン

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ