Oracleの6〜8月期決算は、ハードウェア事業は引き続き不調だったものの、ソフトウェア事業が好調で11%の増益になった。9月30日から開催の「Oracle OpenWorld」では、クラウド事業に関する多数の発表を行うという。
米Oracleが9月20日(現地時間)に発表した2013年第1四半期(6〜8月)決算は、売上高が前年同期比2%減の81億8100万ドルで、純利益は11%増の20億3400万ドル(1株当たり利益はGAAPベースで41セント、非GAAPベースでは53セント)だった。ソフトウェアの新規ライセンスとクラウドが好調だった。売上高は、Thomson Reutersがまとめたアナリスト予測の84億2000万ドルに届かなかったものの、非GAAPベースの純利益は予想通りだった。減収の主な原因はユーロに対するドル高という。
営業利益は前年同期比7%増の29億ドルで、営業利益率は前年同期より7ポイント減の35%だった。
売上高を分野別にみると、新規ライセンス収入が5%増の15億7400万ドル、ライセンス更新およびサポート収入は3%増の41億4000万ドルと好調だった。
一方、ハードウェア分野は引き続き不調で、売上高は19%減の13億5300万ドルだった。売上高全体に占める割合は前年同期より4ポイント落ち、16%になった。同社はハードウェアとソフトウェアを統合した主力製品である「エンジニアド・システム」にシフトしている。サービス収入は6%減の11億1400万ドルとなった。
同社のマーク・ハード社長は「エンジニアド・システムの売り上げは2013年度中に2倍になり、10億ドルを突破するとみている。新しいクラウド事業も年間10億ドルに近づくだろう。この2つの事業が今後Oracleの成長をけん引するだろう」と語った。
同社は、9月30日からサンフランシスコで開催の年次カンファレンス「Oracle OpenWorld」において、「Oracle Cloud」の多数の新機能を発表するという。
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