FNETSが「モバらくだ」の新メニュー、スマホやタブレットに対応

富士通ネットワークソリューションズは、BYODにも対応可能なセキュリティ対策を備えたというモバイルデバイス活用ソリューションを発表した。

» 2013年01月22日 17時17分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 富士通ネットワークソリューションズ(FNETS)は1月22日、モバイルデバイス活用ソリューション「モバらくだ」に新メニューとなる「モバらくだ for スマートデバイス」を発表した。4月から出荷を開始する。

 モバらくだ for スマートデバイスは、オフィスの外からスマートフォンやタブレット端末でオフィス内のWebベースの業務アプリケーションや法人向けのクラウドサービスを利用するためのソリューション。リモートデスクトッププロトコル(RDP)による画面転送の仕組みを採用しており、端末にデータが残らないのが特徴という。

 ユーザーは自身の端末からRDPクライアントでオフィス内のモバらくだのサーバにアクセスし、シングルサイオンでオフィス内のアプリケーションやクラウドサービスを利用できる。Active DirectoryやLDAPによるアクセス権限を適用でき、外部のクラウドサービスとはSAMLで認証連携する。

モバらくだ for スマートデバイスのシステム構成(左)と利用イメージ

 モバらくだのサーバ、はユーザーの端末に既存のPC向けのアプリケーション画面のデータを転送するため、モバイル対応のためにシステムを改修する必要がないといい、ActiveXやFlashを利用したWebアプリケーションもそのまま使用できる。

 モバらくだは、これまでオフィス内のPCにリモートアクセスして業務アプリケーションを安全に利用するためのソリューションとして提供されてきたが、従来の仕組みでスマートフォンなど画面の小さい端末から利用するとなると操作性に難があり、ログインするごとにPCを起動する手間もあったという。ソリューション開発本部長代理の高橋秀夫氏は、「モバらくだ for スマートデバイスでは特に外回りの営業や作業現場などでモバイルデバイスからWebアプリケーションを安全に利用できることを重視した」と説明する。

 同社でモバらくだ for スマートデバイスを使った業務への効果を3カ月間検証したところ、営業担当者が1日に訪問する顧客件数が15%増え、1カ月あたりの事務作業時間が18%削減するなど、一定の効果をみられたという。

 モバらくだ for スマートデバイスの価格(製品および構築、保守費)は、400ユーザーの場合が初年度1200万円、次年度以降は年間400万円、2000ユーザー時では初年度が3000万円、次年度以降が同1200万円。同社では今後3年間で200社の利用と40億円の売り上げを見込む。

 取締役副社長の今井隆策氏は、「BYOD(私物端末の業務利用)を念頭にした高いセキュリティレベルを確保しており、これまでのモバイルソリューションで課題だった点を克服した」と語っている。

モバイル活用の仕組みとセキュリティ対策での課題

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