国産ジェット旅客機の開発にクラウド活用導入事例

三菱重工業が開発する国産初のジェット旅客機「MRJ」の製造や組み立てに、富士通の「エンジニアリングクラウド」が採用された。

» 2013年03月13日 12時05分 公開
[ITmedia]

 富士通は3月13日、三菱重工業が開発する国産初のジェット旅客機「MRJ」の製造や組み立てに富士通の「エンジニアリングクラウド」が導入されたと発表した。作業の効率化やリードタイムの短縮につながったとしている。

 MRJの開発や製造、組み立てには国内外の複数企業が参加。各社の設計や製造の業務拠点同士での情報共有やセキュリティの確保が必要になり、三菱重工では3次元CADシステムをプライベートクラウド化して、シンクライアント環境の利用を検討していたが、特別な専用ワークステーションや高速回線などの確保が課題になったという。

 このため、同社は富士通の「エンジニアリングクラウド」を採用。3次元CADをネットワーク経由でシンクライアントPCから操作できるようにし、拠点間で情報共有や共同作業を可能にした。これにより例えば、関係者が一堂に会して行っていたデザインレビューを自席で行えるほか、CADデータなどを集約することで、従来はCADを使っていなかった部署でも3次元CADを利用できるようにする。拠点から3次元CADデータを呼び出し際の応答性能も従来に比べて約30%改善されたという。

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