「防御+性能」のネットワークで企業市場を深耕する――アカマイが新戦略

ネットワークサービスのアカマイは、コンテンツやアプリ配信での事業戦略を発表した。

» 2013年03月13日 17時33分 公開
[國谷武史,ITmedia]
職務執行者社長の徳永信二氏

 ネットワーク配信サービスのアカマイ・テクノロジーズは3月13日、2013年の事業戦略を発表した。会見した徳永信二社長は「セキュリティとパフォーマンス」をコンセプトに掲げ、パートナーと企業顧客獲得に向けた取り組みを進めると表明した。

 会見で徳永氏は、まず2012年の事業動向に触れ、グローバルでの売上高が13億7000万ドルになったと報告。国内では1年間に70社以上の新規顧客を獲得し、導入実績ものべ350社以上になった。

 2013年の事業戦略では、主にコンテンツ配信を利用するメディアやエンターテインメント、eコマース業界の企業に「付加価値を提供していく」(徳永氏)とし、パフォーマンス強化などサービス品質の向上を推進していくとした。また、アプリケーション配信などを主とする製造や金融といった企業向けには、セキュリティ対策の強化を打ち出す。

 WebアプリケーションファイアウォールやDDoS(分散型サービス妨害)攻撃対策などを提供する「Kona Site Defender」サービスのバージョンアップを発表。既存の対策機能の強化に加え、Webシステムへのトラフィックを生成している相手を特定できる「ユーザー確認機能」や、マネージド・セキュリティサービス事業者と連携するためのAPIを新たに提供する。

 徳永氏は、「堅牢なセキュリティ対策を講じた上でパフォーマンスに優れたサービスを、パートナー企業と共同で企業顧客に提供していく」と述べ、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)との新たな提携も発表。CTCは、アカマイのWAN高速化サービス「Terra」をベースにした「グローバル高速ネットワークサービス」の提供を同日から開始した。

事業戦略のコンセプト

 最後に徳永氏は、「2020年にグローバルで50億ドルの売上を達成していきたい」(徳永氏)との目標も明らかにした。

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