買収製品でビッグデータ事業を推進 ソフトウェア・エージー

ソフトウェア・エージーは、一昨年に買収したTerracottaのインメモリソリューションなどを紹介した。

» 2013年03月14日 19時30分 公開
[伏見学,ITmedia]

 独Software AGの日本法人であるソフトウェア・エージーは3月14日、ビッグデータ製品に関する記者説明会を開催。新たなインメモリソリューションと、それを軸にした事業戦略などを発表した。

Terracottaのロビン・ギルソープCEO Terracottaのロビン・ギルソープCEO

 同社のビッグデータ製品で中核となるのは、2011年に買収した米Terracottaのビッグデータプラットフォーム「BigMemory」だ。Terracottaはオープンソースのソフトウェアを中心に成長してきた企業で、50万件以上の企業での実装実績を持つ。その中でBigMemoryは大量データの高速処理が可能なインメモリソリューションで、ディスクバウンド型やネットワークに格納された形態よりも1000倍以上のスピードを出す。「ディスクからデータへアクセスした場合と、DRAMから直接データにアクセスした場合とでは、丸1日かかるか、1秒で済むかというほど速度に違いがある」と、Terracottaのロビン・ギルソープCEOは強調する。

 加えて、このたび新たに発表されたのが、BigMemoryの機能などが組み込まれたインメモリデータ管理製品「In-Genius」である。これは、リアルタイムで洞察を提供するためにイベントストリーム処理、メッセージングなどをインメモリに実装する。データのさまざまなパターンを識別し、予測に基づいてアクションを作成するほか、1秒あたり約100万のトランザクションを処理できるという。2013年第3四半期からの出荷を予定する。

 こうしたビッグデータ製品の販売を拡大するため、今年1月に日本でも販売拠点を設立。現在、チャネルやSI、OEMに関する戦略的なパートナー企業を募集しているという。日本市場に進出した背景として、ロビン氏は「ハイテクに対する親和性が高く、産業構造がしっかりしている。また、コンシューマーデバイスやセンサデータの活用に積極的な企業が多い」と説明した。

 既に、金融や通信、インターネットなどの業界からの関心が高まっているという。

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