NEC、台湾の防災救急情報クラウドシステムを受注

消防指令台や防災無線を始めとする危機管理分野で実績の多いNECが、海外では初めて台湾の防災救急情報クラウドシステムを受注した。アジア太平洋地域での拡販を進めていく。

» 2013年04月03日 17時37分 公開
[ITmedia]

 NECとNEC台湾は4月3日、台湾内政部消防署から台湾の「防救災クラウド計画」に基づく防災救急情報クラウドシステムを受注したと発表した。

 このプロジェクトは、台湾内政部による防災救急情報サービスプラットフォームの全面的な整備の一環といい、NECはデータセンターに設置されるクラウド基盤上のアプリケーション(SaaS)を担当する。システムの主な機能は、「災害状況管理機能」「現場対応機能の強化」「ネットワーク通報機能」の3点。NECは、同システムおよび既存の消防署関連システムにシングルサインオンでアクセスするための認証基盤も構築している。

 今回導入される新しいシステムは、旧来の防災システムを統合し、台湾全土をカバーするクラウドサービスとして提供される。これにより、保守などの運用費用の効率化を図れるだけでなく、全土をカバーするGIS(地理情報システム)の活用・連携、中央と各地域の災害情報の共有の強化、災害対策の迅速な意思決定や現場対応、インターネットによる住民からの災害情報受付対応など、高度で利便性の高い防災システムサービスの提供が可能になるという。システムの構築期間は今後3年を予定し、2013年5月から段階的に稼働を開始する。

 NECにとって、今回が海外の危機管理分野での初受注となる。

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