シスコシステムは、昨年発表した「Cisco Open Network Environment(Cisco ONE)」構想に基づくSDNを実現するための製品やサービスを多数展示する。コアからエッジのネットワークをカバーするソリューションやデータセンター基盤向けのソリューションなどを出展社の中ではひと際目立つブース構成となっていた。
その中で企業ネットワーク向けに紹介していたのが、ギガビットクラスのスループットを実現する802.11acの無線LANソリューションだ。同社のアクセスポイント「AP3600」ではモジュールを追加するだけで802.11acのサービスを提供できるほか、Catalyst3850スイッチでは802.11ac対応のアクセスポイントを含めた無線LANコントローラ機能を内蔵し、有線と無線の統合化を支援するという。なおコントローラの「Cisco 5760」でも802.11acの無線LANを制御でき、Catalyst3850スイッチとの組み合わせで効率的なネットワークの統合管理を可能にするとしている。
フォーティネットジャパンは、企業向けUTM(統合脅威管理)アプライアンスのハイエンドモデルの最新版「FortiGate-3600C」などを紹介している。同モデルはコンテンツセキュリティに特化した処理を行う専用ASICの最新版「CP8」を搭載し、IPSスループットで14Gbpsを実現する。同社によると、近年はサイバー攻撃の高度化などを背景に、IPSやアプリケーションコントロールなどコンテンツベースのセキュリティ対策機能を活用する傾向が強まっている。新機種ではハードウェアの処理能力を引き出すアーキテクチャとしていることで、セキュリティ機能を多層的に有効化してもネットワークのパフォーマンスに影響させないようにしているという。
また、別ブースでは同社が今年3月に買収したCoyote Pointのロードバランサを出展(出展社は総販売代理店のネットワールド)。中堅・中小企業向けの1Uサイズの「Equalizer E370LX」では日本GUIを採用するなど、使い勝手の向上を図っている。
イクシアコミュニケーションズは、ネットワークトラフィックの監視から最適化を図るというソリューション「Ixia Anue Net Tool Optimizer(NTO)」を出展した。NTOは、ネットワーク機器のミラーポートから取得したパケットを、各種条件で設定したフィルタリングに通してモニタリングツールに分配する。IPアドレス単位などさまざまなフィルタリング項目を設定できるのが特徴で、ユーザーに応じて効率的なトラフィック監視の仕組みを講じられるという。
「ニッチ分野のソリューションかもしれないが、プロアクティブなトラフィック監視を通じてネットワークの最適化に役立ててほしい」と話している。
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