HP、中国照準の組織改編──戦略的成長イニシアチブ部門を新設

世界PC市場でLenovoと首位を争うHewlett-Packardが、中国市場でのシェア拡大や新興企業買収に取り組む戦略的新部門を創設し、現PPS部門責任者のトッド・ブラッドリー氏に統括させると発表した。

» 2013年06月19日 09時17分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Hewlett-Packard(HP)は6月18日(現地時間)、「戦略的成長イニシアチブ」部門の新設と、それに伴う組織改編について発表した。プリンティング&パーソナルシステムズ(PPS)部門の上級副社長のトッド・ブラッドリー氏が新部門の上級副社長に就任する。

 todd トッド・ブラッドリー氏

 ブラッドリー氏は、メグ・ホイットマンCEOの直属として、中国市場でのシェア拡大、世界における重要なチャネルパートナーとの関係強化、HPの長期的成長に貢献する可能性のある新興企業との提携可能性の検討に取り組む。

 dion ディオン・ワイズラー氏

 PPS部門上級副社長には、PPSのアジア太平洋・日本(PPS-APJ)担当上級副社長のディオン・ワイズラー氏が就任する。同氏は2012年1月に、中国LenovoからHPに引き抜かれた。同氏はLenovoでは製品およびモバイルインターネットデジタルホームグループのCOO(最高執行責任者)を務めた。

 PPS-APJ担当上級副社長には、同部門のCOO、ニック・ラザリディス氏が就任する。

 HPは現在、世界PC市場においてLenovoと首位を僅差で争っている。米調査会社IDCの第1四半期(1〜3月)の調査では、HPがシェア15.7%の首位だが、2位のLenovoがわずか0.4ポイント差に迫った。

 同社の第2四半期(2〜4月)は、売上高が前年同期比10%減の275億8200万ドル、純利益は同32%減の10億7700万ドル(1株当たり55セント)。PPS部門の売上高は12%減、そのうちPC部門は20%減だった。

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