アクセンチュアが提唱する7つのITトレンドとは?

専門家などによる仮説立案を基に社内外の知見を交えてビジネス観点で検証した「Accenture Technology Vision 2013」をアクセンチュアが発表した。

» 2013年06月28日 19時11分 公開
[ITmedia]

 アクセンチュアは6月28日、ITトレンドに対する同社の考えをまとめた「Accenture Technology Vision 2013」を発表した。

 Accenture Technology Visionとは、今後3〜5年の間に経営やビジネスに影響を与える最先端の情報技術を見極めて、顧客企業や団体、政府がこれらを活用する際の指針を提示するというもの。同社の研究機関「Accenture Technology Labo」による何百もの仮説立案などを基に社内外の知見を交え、ビジネス観点で検証した。今回の主題である「すべてのビジネスがデジタルに(Every Business is a Digital Business)」の下、「Relationships at Scale」(十人十色の顧客関係を築く)、「Design for Analytics」(デザインされたAnalyticsへ)、「Data Velocity」(データの速度に着目、経営にVelocityを)、「Seamless Collaboration」(ソーシャルは企業の形を変える)、「Software-Defined Networking」(SDNでITインフラの仮想化は完了へ)、「Active Defense」(セキュリティは一層重要な経営課題)、「Beyond the Cloud」(雲の先へどう進むべきか)、という7つのキーワードを挙げている。

 それぞれの実現に向けて企業はどのように取り組めばいいか。アクセンチュアでは以下のように提案する。Relationships at Scaleは、あらゆる顧客接点を通じ、全ての顧客と1対1の関係を築くための戦略、体制を整備するほか、ソーシャルチャネルの利活用に向けた技術の導入検討を行うべきだという。

 Design for Analyticsでは、現状保有するデータを把握した上で、不足するデータを特定し、収集を開始するほか、正確なデータを収集するためのシステム設計や、データを適切に扱える組織体制を構築する必要がある。

 Data Velocityでは、コンピューティングの進化で実現できる異次元処理の速度を経営に生かすことや、意思決定の速度におけるボトルネックを強みに変えることが肝要だという。

 Seamless Collaborationにおいては、企業ソーシャルの導入、浸透を図るためには最も高い優先度で行うべきだとしている。

 SDNについては、技術理解と人材育成を含めた活用環境の整備や、効果が最大限創出できる事業領域の特定、導入ロードマップの策定が大切だとしている。

 Active Defenseでは、アナリティクスを活用した攻撃対象、方法の予兆を事前検知する仕組みの整備や、強固な認証機能の導入を進めるべきだとする。

 Beyond the Cloudに関しては、クラウドを使うべきかではなく、どのように使うのか、その活用機会を特定するとともに、ビジネスの対応力や柔軟性を獲得するためにクラウドをIT戦略へ組み込むことが重要だとした。

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