国保連合会、中央と地方でファイルを迅速に共有する仕組みを構築導入事例

サーバ統合によって中央のデータセンターで管理するデータを、地方のローカル環境でも扱えるように、ファイルベースのレプリケーション環境を導入した。

» 2013年07月02日 12時16分 公開
[ITmedia]

 国民健康保険事業や介護保険事業、障害者総合支援事業を担当する国民健康保険中央会(国保中央会)が、サーバ統合プロジェクトの一環として、中央と地方との間にファイルベースのレプリケーション環境を構築した。これを支援したCA Technologiesが7月2日に発表した。

 全国にある国保連合会ではこれまで、サーバを独自に調達してシステムを運用してきたが、運用コストと業務処理の効率化を目的に、仮想化技術でサーバ統合を実施した。ただ、地方の国保連合会が所有するデータには、主要なデータベースや障害福祉サービス事業者向けに配布されるPDFファイル、詳細な内訳を記述したCSVファイルなどが大量に存在していた。

 サーバ統合後もこれらのシステムデータをローカル環境で同様に扱いたいという要望があり、国保中央会は東京のデータセンターから全国の国保連合会のサーバへ自動的にデータを転送・複製する仕組みを検討した。ここでは遠隔地バックアップによるデータ保護の実現も目指し、CAのARCserve Replicationを採用して、この仕組みを構築した。

 採用理由は、データ転送におけるリアルタイム性や転送時間、システムの安定性などの高さだったといい、東京から最も離れた沖縄県への想定実験では1万強のファイルを1分弱で送信を完了できたことが評価されたという。

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