日立がデスクトップ仮想化を中心とするクライアントソリューション事業を強化。サービスメニューを体系化し、顧客企業が検討・導入しやすくするという。
日立製作所は12月11日、デスクトップ仮想化を中心とするクライアントソリューション事業を強化すると発表した。新たに導入コンサルティングサービスを提供するほか、サービス提供メニューを「Hitachi unified client experience platform」(以下「日立クライアント総合ソリューション」)として体系化。企業の投資計画の策定からシステム設計、構築、運用管理までを一貫して支援するという。
日立クライアント総合ソリューションは、企業のニーズに合わせてクライアント環境刷新プランを提案する「クライアント環境構想策定支援コンサルティング」と、システム構築・運用を支援する「システム資産・運用最適化ソリューション」の2つで構成される。いずれもデスクトップ仮想化基盤(VDI)の導入・活用支援を中心に、スマートデバイス活用なども含めた次世代クライアント環境づくりを支援するとしている。
日立は2005年に自社でのVDI活用をスタートし、今ではグループ8万人の社員が仮想デスクトップ環境を利用している。コンサルティングサービスではそうした自社のノウハウを生かし、ユーザーのニーズに沿ったVDI環境を提案していく考えだ。「例えば、VDIの導入を検討する最初の段階では『ROIはどうか』といった経営的な指標が必要となる。そうした各フェーズに合わせたコンサルティングを提供していく」と日立の中野俊夫氏は話す。
個別のサービスメニューも強化する。DaaS(Desktop as a Service)の新サービスとして、顧客のデータセンター内にVDIシステムを構築する「かんたん Private DaaS」と、日立のデータセンター内に顧客専用のVDIシステムを構築する「ターミナル型仮想デスクトップサービス/プライベートDaaS」を用意。さらに、構築したVDIシステムの運用管理を支援する「仮想化統合監視・運用サービス」も提供する。
このほかクライアント環境刷新の一環として、2014年4月にマイクロソフトによるサポートが終了するWindows XPからの移行支援サービスも提供する。具体的には、新OSへの移行支援サービスのほか、新OSへの移行が困難なアプリケーションを仮想デスクトップ環境などで“延命”させる「ホワイトリスト延命ソリューション」などを提供する。
また、これらのクライアントソリューションを開発・提供する新組織「ビジネス開発ラボ」を日立社内に設立。クライアント環境に関する専門知識を持つ約100人の専任スタッフで構成し、顧客向けセミナーやワークショップなども開催していくという。
サービスごとの価格と提供開始時期は次の通り。
サービス名 | 価格 | 提供開始時期 |
---|---|---|
クライアント環境構想策定支援コンサルティング | 個別見積もり | 2013年12月13日 |
かんたん Private DaaS(リソース課金モデル) | 1サーバ当たり13万1250円/月〜 | 2014年1月31日 |
かんたん Private DaaS(ユーザー課金モデル) | 1ユーザー当たり6563円/月〜 | 2014年5月30日 |
ターミナルサービス型仮想デスクトップサービス/プライベートDaaS | 1ユーザー当たり3045円/月〜 | 2013年12月13日 |
仮想化統合監視・運用サービス | 個別見積もり | 2013年12月13日 |
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