既存環境とクラウド環境のストレージを融合へ、EMCが新製品群発表

パブリッククラウドに比べTCO削減効果が高いというストレージアプライアンスや、ストレージ基盤管理、I/O高速化のソフトウェア群を順次リリースする。

» 2014年06月18日 11時50分 公開
[ITmedia]
Elastic Cloud Storage Appliance

 EMCジャパンは6月18日、ストレージアプライアンスの新製品「Elastic Cloud Storage(ECS) Appliance」とソフトウェア新製品の「EMC ScaleIO」およびストレージ基盤管理の最新版「EMC ViPR 2.0」を発表した。同日から第4四半期(10月〜12月)にかけて順次発売する。

 ECS Applianceは、パブリッククラウド並みの使い勝手やコストパフォーマンスと、プライベートクラウド並みのセキュリティ性や管理性を両立させたのが特徴という。1ラックで最大2.9ペタバイトのデータを格納でき、クラスタ化でエクサバイト級にまで拡張できる。オブジェクトストレージを実装した環境ではパブリッククラウドのストレージサービスに比べ、4年間では9〜18%(生データ1.4ペタバイト/利用データ740テラバイト)のTCO削減が可能だとしている。

 EMC ScaleIOは、サーバに直接接続されるストレージ(SSD、PCIeフラッシュカード、HDDなど)を仮想的な共有ブロックストレージのプールとして統合する。スケールアウト型のアーキテクチャを採用していることから、物理/仮想のサーバが数千台規模にまで拡張されても、データが自動的に分散・再配置され、効率的に管理できるという。全サーバでI/Oのロードを共有する超並列I/O処理を行い、サーバを追加してもI/Oを中断せず、高速な並列の再構築やバランス化を図れるという。

 異種混在のストレージ基盤を管理するViPRの最新版は、従来のオブジェクトストレージやHDFS(Hadoop Distributed File System)に加え、EMC ScaleIOの機能を利用してブロックストレージもサポートする。また「マルチサイト機能」により、複数のデータセンター間でのレプリケーションやディストリビューションにも対応する。複数の場所の数百のテナントへの拡張性と各種業界でのコンプライアンス要件を満たす堅牢性を提供するという。

 各製品の発売時期と価格は以下の通り。

製品面 価格 発売時期
ECS Appliance 個別見積り 10〜12月
EMC ScaleIO 119万7000円 6月18日
ViPR 2.0 個別見積り 7月1日

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