変革に挑むリーダーの支えが生きがい、“出会い系コンサルタント”の素顔――國生恭子さん「コンサルタント」という生き方(4/4 ページ)

» 2015年11月04日 08時00分 公開
[池田憲弘ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       

コンサルタントの“品格”

 自らの得意分野を切り開き、コンサルタントとしての人生を謳歌している國生さん。そんな彼女に「コンサルタントに向く人」はどういう人なのか聞いてみた。

 「何より人の役に立つのがうれしい人ですかね。自分が時間や労力をかけてでも、相手をもてなすのが苦にならない、楽しいと思える人が向いているのではないでしょうか。私自身は小さいころに、仕事で忙しい父と、それを支える母がお互いに大事にし合っているのを見ていて、“尽くす”ことの素晴らしさを感じましたし、今でもその影響を強く受けていると思います」(國生さん)

 彼女の“尽くす”という思いは、相手への共感から生まれている。この共感こそが仕事への原動力であり、プロジェクトを進めるための要件なのだという。「コンサルタントは常に臨機応変に対応しなければならないぶん、クライアントの真の目的や思いをしっかりと共有することが必要だと感じます。これこそが“ぶれない軸”となり、共に戦う覚悟ができるわけです」と國生さんは強調する。

photo グローバルでの研修やワークショップなどの案件を手掛ける國生さん。海外の同僚たちと働く機会も多いという

 そして、考えるのが好きなことも重要な資質となる。相手と同じことができるだけでは、価値にならない――。クライアントと異なる視点を持って、考え続けることが最終的に価値を生み出すと國生さんは話す。「もっと良くなるにはどうしたらいいか」ということについて、周りの人々の力も借りながら、辛抱強く考え抜くことが大事だという。

 「寝ているときも考えているらしく、アイデアを思い付いて起きることもしばしばあります。もちろん大変なことも多いですが、疲れを感じるどころか、この仕事を始めてから、今までで一番元気で楽しくて……。仕事というより、生きがいなんですね」(國生さん)

 「学生のときは失恋のショックで留年するなど、まったく自分に自信が持てなかった」という彼女はコンサルタントという仕事を通じて、人生が変わったと話す。今後はそんな経験を後輩に与えられればと考えているそうだ。

 「偶然の連続ではありましたが、自分の“才能”を見いだして仕事へと生かしてくれたのは上司や先輩たち。人と出会って初めて仕事になるのがコンサルタントです。今度は自分が後輩たちにそんな機会を提供できたらと。もちろん、狙ってできるものではないんですけどね」(國生さん)

関連キーワード

コンサルタント | IBM | 2ちゃんねる


前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ