Samsung、Siri開発チームのAIアシスタント企業Vivを買収

Samsungが、「Googleアシスタント」や「Siri」、「Alexa」などと競合するAIアシスタント「Viv」の開発元を買収すると発表した。Viv Labsは独立子会社としてSamsung以外の製品やサービスにもプラットフォームを提供していく。

» 2016年10月06日 11時17分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 韓国Samsung Electronicsは10月6日、米Appleのパーソナルアシスタント「Siri」を開発したチームが立ち上げた米Viv Labsを買収することで合意したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。

 Viv Labs買収により、Samsungは米Googleの「Google Assistant」、米Appleの「Siri」、米Amazon.comの「Alexa」、米Microsoftの「Cortana」と競合する自社製パーソナルアシスタントを獲得することになる。

 Viv Labsは買収完了後も傘下の独立企業として存続し、Samsungの製品やサービス以外にも同社の人工知能(AI)アシスタントプラットフォーム「Viv」を提供していく。

 viv 1 AIプラットフォーム「Viv」

 Viv Labsは、2010年にAppleに買収されたSiriを創業したダグ・キトラウス氏が2012年に創業した、カリフォルニア州サンノゼに拠点を置く非公開企業。今年の5月に複雑な問い掛けにも対応するVivを発表し、注目を集めた。

 キトラウスCEOは同日、Mediumへの投稿で、「Vivは信頼できるアシスタントとしてわれわれの日常生活の一部となると確信している。このアシスタントはWebブラウザやモバイルアプリのように、ユビキタスで重要なものになるだろう」と語り、「Samsungはわれわれのビジョンを徹底的に加速させるだろう」として、Samsung傘下に入ることの大きなメリットはこのビジョンにスケールをもたらすうことだと語った。

 viv 1 Viv LabsのCEOによるMediumへの投稿

 Samsungは自社のスマートフォンだけでなく、あらゆる家電製品やウェアラブル製品などにVivのAIアシスタント技術を搭載していく。

 同社は2013年にカリフォルニア州メンロパークにイノベーションセンターを設立し、米国の先端新興企業を支援・買収している。

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