三井不動産とシスコが、ICTを活用した防災サービス実証実験「日本橋室町エリア防災高度化実証実験」を2018年1月に開始。災害発生時だけでなく、平常時も含めた都市機能全体の向上やスマートシティ化を目指す。
三井不動産とシスコシステムズは、東京・日本橋室町エリアでICTを活用した防災サービスに関する実証実験を、2018年1月から開始する。期間は、4月下旬までを予定しており、2018年3月には公開実験も検討しているという。
両社は、安心・安全な街づくりを目指して「日本橋室町エリア防災高度化実行委員会」を立ち上げ、今回の実証実験を推進。ICT活用による日本橋エリアの防災プラットフォームを構築し、都市機能全体の向上、スマートシティ化の推進を目的に、平常時と災害発生時を想定した実証を行う。
具体的には、日本橋室町エリアの室町東三井ビルディングの各フロアにWi-Fiやカメラを設置し、Wi-Fiによる位置情報分析とカメラとAIによる画像解析を行う。IoTデータ情報を分析する基盤には「Cisco Kinetic for Cities」を活用する。
平常時を想定した実験としては、Wi-Fi、カメラ、デジタルコミュニケーション、各種センサーなどから人の流れや人数といった情報を取得、分析し、施設運営者である三井不動産ビルマネジメントに提供する。
事故や災害の発生時を想定した実験としては、センサーやカメラの情報による被害・被災状況の把握と傷病者への対応、運営側への情報共有、避難誘導にあたる管理要員などの位置情報取得、関係者間のコミュニケーションなどをシミュレーションする。
また、災害発生時に、施設の被災状況とともに、来街者、在街者の避難状況を迅速に把握することで、避難誘導や帰宅困難者受け入れ施設の情報把握などに活用することも想定している。
なお、実証実験には、119アプリ「Coaido119」を開発するCoaidoや、クラウド型映像監視システムを開発するクリューシステムズなども参画している。
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