IoTを活用した東京メトロの新型車両「2000系」が登場 車両ビッグデータでサービス向上と安定運行へ

東京メトロ丸ノ内線の新型車両「2000系」が2月23日に運行を開始する。三菱電機の「車両情報監視・分析システム」を搭載し、運行中の車両や機器などの情報を活用。利用者サービスの向上や、運行支障時の対応の迅速化、定期検査や部品交換周期の最適化などを推進する。

» 2019年02月21日 07時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 東京地下鉄(東京メトロ)は2月19日、丸ノ内線新型車両「2000系」を、2019年2月23日から運行開始すると発表した。約30年にわたって活躍中の丸ノ内線02系に代わって導入されるこの新型車両には、三菱電機の「車両情報監視・分析システム(TIMA:Train Information Monitoring and Analysis system)」を搭載する。三菱電機が同日、TIMAを新型車両向けに納入したことを発表した。

Photo 東京メトロ丸ノ内線2000系車両。車両全体が鮮やかな「グローイング・スカーレット」で、側面に白い帯が入る。先頭部分など、随所に丸みを帯びたデザインを採用している

 TIMAは、IoTとビッグデータの可視化・分析技術を駆使し、運行中の車両のさまざまな情報を収集。利用者サービスの向上や運行支障時の対応の迅速化、さらには定期検査や部品交換周期の最適化などに活用し、鉄道の安全、安定運行につなげる。

Photo 2000系に搭載される「車両情報監視・分析システム(TIMA)」の概要

 TIMAでは、三菱電機製の「車両制御情報管理装置(TIS:Train-control Information Management System)」が運行車両の走行位置、車内温度、乗車状況(混雑度)など、さまざまな情報を収集。高速大容量無線通信装置で、収集した情報を随時データセンターに伝送する。

 運行中の列車の情報を随時データセンターに集約、蓄積することで、車両の状態を過去の状態も含めて可視化して管理できる。

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