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» 2019年11月05日 11時00分 公開

Weekly Memo:なぜ週休3日で生産性4割も向上? 企業文化まで変えられる? 日本マイクロソフトの働き方改革にもの申す (2/2)

[松岡功,ITmedia]
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今回の取り組みで得た「企業文化の変革への3つの気付き」

 そして、小柳津氏が今回の取り組みをまとめ「ワークライフチョイスチャレンジ2019夏」から見えてきたことや課題を記したのが、表1である。同氏はこの表を示しながら、次のように2つのキーワードを挙げた。

Photo 表1

 「今回のプロジェクトは基本的に多くの社員から賛同を得られた。その賛同のキーワードは『多様性』と『選択肢』だ。この2つを多くの社員が強く求めていることを確認できた」(小柳津氏)

 一方、課題についてはこう話した。

 「お客さまに接する機会の多い部署から、『お客さまが休んでいないので休みづらい』との声を聞いた。また、時間枠が報酬ベースの職種にとっては、休業日が増えると報酬減になる。こうした構造的な問題に対処していく必要がある」(小柳津氏)

 「顧客対応」、そして「職種の違い」。この2つは働き方改革において非常に重要な問題につながる。

 さて、同社の今回のプロジェクトの結果に関する発表内容はここまでだが、筆者は会見の質疑応答で手島氏に「経営視点で、今回の取り組みによって『企業文化を変えられる』という手応えを感じたか。感じたとしたら、どう感じたか」と聞いた。この質問をしたのは、「企業文化の変革なしに……」と冒頭で取り上げた同氏の言葉が印象強かったからだ。これに対し、同氏は次のように答えた。

 「手応えというより、3つの気付きがあった。1つ目は、世代によっていろいろな働き方が求められていること。2つ目は、時間の使い方によって営業活動に工夫の仕方があること。3つ目は、経営として何をすべきかを考える材料が幾つもあったこと。もう1つ付け加えておくならば、働き方改革は、トップダウンではなく、ボトムアップで進めていくのが望ましいとあらためて感じたことだ」(手島氏)

 手島氏によると、同社は今後もこのプロジェクトをブラッシュアップしながら折々に継続するとともに、顧客企業へ広げる活動もしていく構えだ。

 最後に一言。今回のプロジェクトで、週休3日ながらなぜ「労働生産性を4割も向上できた」という効果測定結果が出たのか、私はまだ納得しかねている。1カ月ではなく、もう少し長い期間でも同様に向上させられるというのであれば、その要因をぜひ論理的に説明していただきたい。それが多くの企業に適用できるものならば、日本マイクロソフトはこれまで以上に働き方改革のイノベーターとして称賛されるだろう。

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