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» 2019年11月29日 09時00分 公開

“5G×水中ドローン”で沖合の養殖カキをリアルタイム監視 スマホで高画質映像を確認――NTTドコモと東京大学が実証

NTTドコモと東京大学は、5G技術と水中ドローンを用いた漁場遠隔監視システムの実証結果を発表。5Gの大容量・超低遅延通信により、水中ドローンを操作しながら、海中の養殖カキの様子をHD映像で撮影し、遅延なく伝送できた。生産業務の効率化や生産性の向上効果が期待できるという。

[金澤雅子,ITmedia]

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 NTTドコモは2019年11月27日、東京大学大学院情報学環中尾研究室(中尾彰宏教授)とともに、第5世代移動通信方式(5G)による大容量・低遅延通信と水中ドローンを活用した漁場遠隔監視の実証実験に成功したと発表した。

Photo 5Gと水中ドローンを活用した漁場遠隔監視の実証実験の概要

 実証実験は、広島県江田島市のやながわ水産のカキ養殖漁場で、2019年11月18日〜22日に実施。NTTドコモの5G技術と、東京大学の水中ドローンによる遠隔監視システムを用いて、水中ドローンを遅延なく操縦しながら海中のカキの状態を撮影し、地上のスマートフォンアプリからリアルタイムで確認できる仕組みを構築。その有効性を確認した。

Photo 陸地に設置した実験用の5G基地局(エリクソン製)と、船舶に搭載した5G移動局(インテル製)
Photo 船舶のデッキ上の5G移動局

 具体的には、海上の小型船舶に5G移動局を設置し、5G移動局装置に有線で接続した水中ドローンをカキ養殖場の海中に入れ、ドローンに搭載したカメラで撮影した海中のHD映像を陸上の5G基地局に向けて無線伝送する。船舶は、カキ養殖場のいかだ設置場所に合わせて基地局から100〜150メートルの範囲に停泊させた。

 また、映像伝送に並行して、水中ドローンをタイムラグなく操縦するための信号を、5G基地局から5G移動局に向けて無線伝送した。

上りリンク最大約300Mbpsで水中ドローンによる海中映像を伝送

 実証の結果、移動局から基地局への通信は上り最大約300Mbpsの伝送速度を実現し、水中ドローンが撮影する海中の高画質なHD映像を伝送しつつ、タイムラグのない水中ドローンの操作を達成できた。

 NTTドコモによると、水中ドローンで撮影する映像伝達に5Gを活用する今回の取り組みは水産業界初で、水産業の生産性向上への貢献が期待されるとしている。

Photo 左:水中ドローンを操作している様子(東京大学の中尾彰宏教授)/右:水中ドローンで撮影したカキの映像(アプリケーション画面)

リアルタイムのドローン操作、水中撮影、映像伝送を支える安定伝送の仕組みとは?

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