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» 2019年12月12日 16時00分 公開

金融機関の「DX」が基幹系にも:2021年創業の「みんなの銀行」 勘定系をクラウドネイティブでゼロから構築

地方銀行グループが設立する新銀行がパブリッククラウドを前提としたクラウドネイティブな実装のシステムを採用する。FinTech系企業の参入障壁を解消する動きが進む中、既存の地銀でも軽快にIT戦略を実装できる環境の整備に本腰を入れる。

[原田美穂,ITmedia]

 アクセンチュアが、パブリッククラウドで基幹業務システムを構築して運用する「アクセンチュア クラウドネイティブ コアソリューション」(コードネーム「MAINRI」)を発表した。ふくおかフィナンシャルグループが2021年春ごろ創業を予定する新銀行「みんなの銀行」で勘定系システムに本ソリューションを導入する。

 みんなの銀行は既に「Google Cloud Platform」(GCP)の採用を発表していた。ふくおかフィナンシャルグループは福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、十八銀行など複数の地方銀行を統合する金融グループだ。クラウドネイティブで勘定系システムを実装するみんなの銀行は、既存の各地銀の勘定系とは別に新規で銀行システムを立ち上げる。

基幹業務システムをクラウドネイティブで実装する方法論を整理

 MAINRIは、基幹業務システムをクラウドネイティブで実装する際のアクセンチュアにおける標準もしくはフレームワークと考えると分かりやすい。特定の実装を指すものではないが、基幹業務システムに求められる要件をクラウドネイティブに実装する際の方法論を整理した。

 MAINRIは、「Kubernates」(Google Kubernetes Engine)を利用したクラウドネイティブなアプリケーション基盤を採用する。メッセージキューの処理は「Apache Kafka」、バッチ処理にはストリーム型で処理を投げる「Apache beam」を採用して、リアルタイムに近いデータ連携を実現する。

Kubernates他、クラウドネイティブアーキテクチャを前提としたシステム実装

 アクセンチュアの山根圭輔氏(テクノロジーコンサルティング本部インテリジェントソフトウェアエンジニアリングサービス グループ日本統括 マネジング・ディレクター)は、次のように説明する。

 「今までは基幹勘定系ではなく周辺を変えていく仕組みとして『デカップリングアーキテクチャ』を推進してきた。だが、これからは基幹系も刷新していく必要がある。アクセンチュアには基幹系を置き換えようという声も幾つか寄せられている。今回のケースのようにゼロから構築する方法の他にもデータだけ移行する、クラウドに移行してクラウドネイティブにシフトするなど複数のアプローチ方法を用意して対応する考えだ。基幹系でも1カ月に1度など、高くない頻度で負荷が掛かる処理もある。こうした部分から順次MAINRIに移行して新しいチャレンジを進める方法も考えられる」

アクセンチュア 山根圭輔氏

クラウドネイティブでも品質面で問題なく高度な金融サービスを提供できる

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