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» 2020年04月13日 11時00分 公開

Weekly Memo:IBM、HPE、Cisco、SalesforceのCEOメッセージにみる「コロナ禍を切り抜けるIT企業の姿勢」とは (1/2)

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、IBM、HPE、Cisco、Salesforceといった米IT大手のトップが相次いでメッセージを発信している。彼らの危機感と、現状を切り抜けるための覚悟とは――。

[松岡功,ITmedia]

まずは「できることから始めよう」

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を受け、米国に本社を持つIT大手のトップが相次いで従業員や顧客などに向けてメッセージを発信している。そこから、“コロナ禍”と呼ばれる状況に対するITの役割や貢献すべき方向が見えてきそうだ。本稿では、IBM、Hewlett Packard Enterprise(以下、HPE)、Cisco Systems(以下、Cisco)、Salesforce.comの最高経営責任者(CEO)が発信したメッセージを紹介しよう。なお、本稿では各氏の発言を引用した上で、本稿向けに表記を多少整えてある。

 まずは、IBMのCEOに4月6日付で就任したアービンド・クリシュナ氏が発信した社員向けのメッセージから。現状の認識と社員への期待を語っている。

 「このパンデミック(感染症の世界的大流行)は世界のあらゆる地域に影響を及ぼし、私たちの日々の生活を一変させている。この困難な時期には、私たちはお互いを理解し、思いやり、団結しなくてはならない。また、この危機は私たちの仕事の進め方も変えている。困難な状況もある中、多くのIBM社員の皆さんが、オンラインやリモート勤務などの新しい働き方に迅速に対応していることに深く感銘を受けている」

Photo IBM CEOのアービンド・クリシュナ氏(出典:日本IBM)

 同氏は、経営者としての覚悟については次のように述べている。

 「IBMは強い会社だ。109年の歴史の中で、私たちは数々の危機を経験し、困難を乗り越えてきた。今、IBMは健全な財務基盤を持ち、お客さまと強固な関係を確立している。この危機が収束した暁には、IBMは再び強く立ち上がり、成長に注力していけると確信している」

 さらに、クリシュナ氏はこう続けた。

 「私はIBMを愛している。IBMに在籍した30年以上の間、IBM社員の素晴らしい才能と献身を目にしてきた。皆さんのCEOになれること、そしてIBMのような象徴的で、名高く、革新的な会社を率いることができることを心から光栄に思う」

 メッセージからはクリシュナ氏の「IBM愛」をひしひしと感じる。それと同時に、これまでの経験と実績を基にこの難局を乗り越えようという強い意思もうかがえる内容だ。

 次は、HPE CEOのアントニオ・ネリ氏が3月下旬以降に記した2本の公式ブログをまとめた日本語抄訳から。現状についてはこう語っている。

Photo HPE CEOのアントニオ・ネリ氏(出典:日本ヒューレット・パッカード)

 「私たちはパンデミックによる世界的な影響が日々拡大していくのを目の当たりにしている。そして、この危機に対処するために私たちのテクノロジーや人材が必要とされていることを誇りに思う」

 ネリ氏はその事例を幾つか挙げた後、覚悟について次のように述べている。

 「今日、私たちが直面し、またこれから直面するであろう困難に対応するため、私たちは自らがコントロール可能なことからまずは対処する必要がある。HPEの『yes, we can』精神のもと、この前例のない時期においてチームメンバー、お客さま、パートナー、コミュニティーのサポートを継続し、これからの復旧、発展、前進に私たちの力が必要とされるときには、頼れる存在としてしっかりと対応していきたい」

 ネリ氏のこのコメントでは「私たちは自らがコントロール可能なことからまずは対処する必要がある」との発言が印象的だった。すなわち「できることから始めよう」である。

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