コロナ以降の「Windows 10」運用、変わるポイントは? MSの対応から考察しよう横河レンタ・リースの「Win10運用マスターへの道」(21)(1/2 ページ)

テレワークの拡大で、企業の働き方と一緒に「Windows 10」運用の在り方も変化を求められています。企業が身動きの取れない状況を経験し、サイバー攻撃や“運用ストップ”のリスクを学んだ今、新しい日常に踏み出すユーザー企業が知っておくべき運用の「ニューノーマル」とは何でしょうか。

» 2020年05月27日 07時00分 公開
[松尾太輔ITmedia]

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 皆さんこんにちは。横河レンタ・リースで、ソフトウェアの製品開発を担当している松尾太輔です。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の猛威が続く中、日本では1カ月以上続いた緊急事態宣言がやっと解除されました。ただし、解除後も仕事の大部分をテレワークで続けざるを得ない企業は多いのではないでしょうか。コロナ以降の“ニューノーマル”として、テレワークがより多くの企業に定着しそうな気配も出てきました。

 「Windows 10」の運用を扱う本連載ですが、前回は「日本の多くの企業において、テレワークは一部の人が一部の時間で実施するものだと考えられているため、テレワークに向いたIT環境が整っていない。特に旧態依然としたPC管理環境においてはWindows Updateもままならない」と解説しました。

 従来のWindowsとは異なり、「Windows as a Service」という概念を持つWindows 10は、「Windows 7」とは比較にならないほど早いサイクルでアップデートされます。そのため本連載では、Windows 10の運用に必須の要素として、PC運用にまつわる新しい考え方や方法論、環境の在り方を紹介してきました。

 COVID-19の影響で「ほとんどの時間テレワーク=ほとんどの時間PCが社内にない」という今まで経験したことのない状況が生まれ、戸惑ったPC運用管理者は多いかと思います。

 日本と海外のCOVID-19対策や事業継続方法を比較するような記事を見かけるようになりましたが、グローバル企業はこの状況に対応できるほどPCの運用環境が洗練されているのでしょうか? 実は必ずしもそうではないようです。

 COVID-19の混乱が全世界を巻き込む中、MicrosoftはWindows 10のアップデートについて興味深い対応を見せました。今回はその過程を追いながら、また起こるだろう有事に備えてWindows 10の運用をどう変えるべきか、見直していきたいと思います。

MSの対応が明らかにした、Win 10アップデートの優先順位

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