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» 2020年10月14日 07時00分 公開

人材採用や育成「リモートだからできない」の常識は変わるか【特集】人材採用、育成のDX

企業の働き方が大きく変化する中、人材採用や育成の仕組みはかつてない変化を迫られている。「オフィスで働く」前提が崩れる中、その人の能力やパフォーマンスを把握し、公平かつ安全にデータを生かし、育成につなげるにはどうすればいいのか。

[高木理紗,ITmedia]

 2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響は、人と直接対面する業務に大きな変化をもたらした。人事採用や育成といった業務もその一つだ。

 これまでの採用面接や人事評価、育成のための研修、面談は全て「オフィスで直接会うことが」前提だった。オンラインで自社に合った人材をどう見極めるかについて、課題と捉える企業はあるだろう。出社を前提としない働き方が広がる中、離れた場所で働く従業員のパフォーマンスをどう評価し、効果的な育成につなげるかという問題もある。

 柔軟な働き方に合わせた人材の採用やパフォーマンス評価、育成に向けた仕組みをどう整備するかは、人事部門にとって大きな課題となっている。

走り出した「採用、育成」のニューノーマル対応、各社の現在地点はどこか

 ITmedia エンタープライズ編集部は特集「人材採用、育成のDX」として、これから4回にわたって、人材採用、育成のデジタルトランスフォーメーション(DX)のヒントとなる情報を紹介する。

 DXの取り組みは、これまでもさまざまな企業で進められてきた。ただし、営業やマーケティング、生産管理といった分野と異なり、人事や総務といったいわゆる“バックオフィス”業務のDXは、どちらかといえば見送られがちだった。

 コロナ禍による急な変化が求められる中、企業はデジタル技術をどう活用し、人事制度や仕組みをどう変化させるべきか。また、組織に過度な負担をかけず、自社に合った形で採用や育成の仕組みにDXを起こすには何が必要なのか。

 企業事例としては、従業員のデータを集約して能力やパフォーマンスを多角的に分析し、育成や配置の最適化を図る企業の他、コロナ禍を機に新卒採用を全てオンライン化した企業の例も紹介する。

 クラウドに従業員のデータを集約することで、能力やパフォーマンスを多角的に分析し、育成や配置の最適化を図る企業もある。また、コロナ禍を機に全社テレワークに踏み切り、新卒採用を全てオンラインで実施した企業の例も紹介する。

 社会全体が変化する中、企業や組織が今後、テレワークを柔軟に取り入れた働き方を推進するのならば、人材採用や育成の仕組みにも変化が必要だ。デジタル技術は、そのような変化を実現し、企業が抱える課題を解決する鍵になる。ただし、何が解決策になるかは企業の置かれた状況によって異なり、明確には見えていないのが現状だ。

 例えば、従業員の能力や適性を見極めるだけでなく、個別の課題や取り組みについての相談、育成や再評価といった作業をオンラインでどう実施するのか。また、十分なデータの活用や公平性の確保、プライバシー保護、セキュリティといったニーズをどうすれば満たせるのか。答えが見えないからこそ、特集を通じて読者の課題解決のヒントとなる情報を提供する。

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