あなたのドメインでメール運用を始めたら、終わらせるときのことも考えてみよう半径300メートルのIT

テレワークによりチャットツールやWeb会議システムの導入が進み、メールの廃止を検討する企業も少しずつ増えてきたのではないでしょうか。今回は、そのための障害となる独自ドメインについて考えてみましょう。

» 2020年11月17日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 2020年11月12日、日本シーサート協議会の年次会合「EmotetとのCSIRTとしての向き合い方」が開催されました。日本シーサート協議会は、日本で活動するコンピュータセキュリティインシデント対応チーム(CSIRT)間の情報共有及や連携を目的に活動する組織です。日本シーサート協議会副運営委員長兼「GSX-CSIRT」のメンバーである萩原健太氏は、「Emotet」を始めとした組織に致命的なダメージを与えるマルウェアへの対抗策として、4つの“別れ”を提案しました。

萩原健太氏が提案する“別れ”(出典:日本シーサート協議会)

 発表の中で萩原氏は「メールの廃止」に加え、メールにおける「ZIPファイルとパスワードを別送りする『PPAP』の廃止」「添付ファイルの廃止」を提案しました。組織的な観点からは、ソフトウェア導入後のアップデートを怠るリスクを問題視した「導入した製品の放置の廃止」も併せて訴えています。

 萩原氏の提案の中でも、特にメールの廃止については賛同する方もいるのではないでしょうか。同氏は「デジタルトランスフォーメーション(DX)やテレワークによりメールの重要度は低下し、メッセージングツールやWeb会議で十分代替可能になっている」と指摘しています。

 本稿においては、上記の理由に加えて少しだけ気を付けたい「メール運用をやめる」ときのリスクを考えてみましょう。

独自ドメインを持つ全ての企業が抱える2つのリスクとは

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