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» 2021年02月17日 11時00分 公開

組織の「サイロ」をAIで壊す KPMGコンサルティングが新ソリューションを発表既に活用を始めた組織も

組織の部門や業務の壁を超えた連携を支援するAIソリューションをKPMGコンサルティングが発表した。既に活用を始めた組織もあるという。データを集約、分析し、従業員同士の迅速な連携を可能にする仕組みとはどのようなものか。

[浅井英二,ITmedia]

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 KPMGコンサルティングは2021年2月16日、都内のオフィスで記者説明会を開催し、組織間の情報流通活性化を支援するAIソリューション「情報連携高度化AIソリューション」を開発、提供を開始したことを明らかにした。

 これまで多くの日本企業においては、社内に業務機能ごとの文化や拠点の壁があり、異なるシステムの導入による情報のサイロ化が大きな課題となってきたが、2020年以来、COVID-19の感染拡大はこの分散化をさらに加速させている。リモートワークが浸透する中にあっても、組織の連携を強め、さらに効率化を進め、より良い意思決定をより迅速に進めることが競争力維持のカギとなる。

既に活用を始めた組織も 現場のスピーディーな利用を可能にする仕組みは

 情報連携高度化AIソリューションは、AIを介して社内外の構造化されていない膨大な文書データを必要としている人に価値ある情報として提案したり、特定の知識を持つ人と人を結び付けて集合知形成を支援するものだ。

情報連携高度化AIソリューションの概要(出典:KPMGコンサルティング)

 同ソリューションは、意味を解釈し、関連性分析/要約/分類および可視化する機能をコアモデルとし、必要に応じて拡張機能を付加していくため、1カ月から数カ月で使い始められる。研究開発の重複、発注価格差の発生、トラブル解決の長期化、営業先の重複など、どの企業でも少なからず見られる現場の課題をスピーディーに解決できるという。

 この日の記者説明会では、既に幾つかの顧客で本格導入に向けた実証実験が進められていることも明らかにされた。北海道電力の総合研究所は、国の審議会や各自治体の議事録といった膨大な行政文書から自社の業務に影響のあるトピックを特定したり、自身の業務と類似する他部門の対応履歴から知見を得ることができるとの技術検証を完了したという。また、社名は伏せられたが、ある半導体メーカーは、生産技術部門の週次報告書を分析し、管理者が業務の進捗や課題の発生状況を把握し、優先的に対応すべきトピックの特定に活用が始まっているという。

 宮原正弘社長兼CEOは「われわれが目指しているのは、AIのような先端技術を活用して人の能力を拡張すること。製品やツールに依存するのではなく、顧客企業が抱える業務課題に向き合い、現場で顧客と一緒に解決策を練り、打ち手の高度化を支援するのが狙いだ」と話す。

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