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» 2021年03月10日 07時00分 公開

新常態にデジタル化する働き方の「リアルな未来」は? 日本や米国、世界の調査で分かった4つのトレンドCitrix Overseas Report

コロナ禍で一時的にテレワークを導入したものの、また元の働き方に戻るのでは――、と考える経営者や従業員はいるかもしれません。しかし、日本と米国を含む全世界の国や地域で2020年に実施された複数の調査結果からは、コロナ禍以前と比べて大きく変化した企業の働き方の「リアルな未来」が浮かび上がってきました。その主なトレンドを4つ、ご紹介しましょう。

[永長 純,ITmedia]

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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する前の数十年間、私たちの働き方はほぼ変化しませんでした。2019年、ほとんどの企業は大都市のオフィスを中心に組織を作り、その労働力は、仕事の種類に関わらず、毎日オフィスに通勤する人材で占められていました。その後、COVID-19をきっかけに、働き方がようやく変化し始めました。柔軟な労働モデルが導入され、半ば強制的に人びとがテレワークを経験したことで、オフィスの仕事は“場所”にとらわれないものに変わりました。その変化はまだ始まったばかりです。

 2021年、柔軟な働き方は新たな“スタンダード”となり、従業員同士のつながりや生産性、経済的な影響力を、第一次産業革命以来誰も経験したことのないレベルにまで高めていくことになるでしょう。2020年に日本や米国を含む世界各地で実施された調査の結果からは、その動きを後押しする4つの重要なトレンドが浮かび上がってきました。

2020年に各地で実施された調査で見えてきた、働き方の未来とは?(写真はイメージです)

従業員への調査で分かったテレワークの「真価」

 COVID-19の拡大は、全世界で多くの企業が一斉にテレワークを実施せざるを得ない状況を引き起こしました。この「壮大な実験」が、むしろテレワークに関する長年の誤解を変えた側面は見逃せません。かつてはオフィスでやることが前提だった“仕事”がオフィスの外でできるのかどうかが疑問視されていましたが、今では経営者や管理職が、テレワークが従業員の生産性やワークライフバランス、メンタルヘルス、コスト、環境などに与えるプラスの影響を自覚しつつあります。

 CitrixとOnePollが実施した調査によると、6カ国で調査に応じた企業の従業員約1万人のうち70%が「テレワークはオフィス勤務と同等かそれ以上の生産性がある」と感じていることが分かりました。また、83%が「オフィス外で仕事をすることでワークライフバランスが良くなった」と感じています。

 日本能率協会総合研究所も、2020年7〜8月に週1回以上テレワークを実施した企業の従業員1000人を対象に調査を実施し、結果を2020年12月に発表しました。同調査によれば、テレワークの利用頻度を上げたい人が19.4%、現状維持を望む人が55.5%と、半数以上が今後もテレワークの実施を望んでいることが明らかになりました。中でも「生産性が向上したと感じる」と回答した人の45.5%が「(テレワークの)頻度を上げたい」と望み、テレワークで生産性が向上したことで、テレワークの意欲がさらに向上したことが分かりました。

 戦略としてテレワークに取り組む企業はこの点に注目し、テクノロジーを駆使したテレワークモデルを取り入れることで、これまで通勤範囲ではなかった場所にいる人材を新たに採用し、その結果得られるメリットを意識しています。

従業員は「オフィスを敬遠する」ようになるのか?

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