「CO2削減で蓄電池採用」は現実的? 二次電池は水没でどうなるか 独法がやってみた再エネ大量導入時代の課題

NITEは、床上浸水級の水害を想定した大型蓄電池システムの水没試験を実施し、安全性に関わる試験データを取得した。再エネ大量導入が進む中で重要性を増す大型蓄電池だが、水没時に安全に停止できるのか。

» 2022年02月01日 07時00分 公開
[ITmedia]

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 サービス業などの企業も温室効果ガス排出量削減に取り組む必要が出てきた。大規模な電力需要家であれば専用の設備があるが、小規模オフィスで再生可能エネルギーを活用するとなると、新たに大規模な二次電池の設置を検討するケースもあるだろう。

 ここで盲点となるのが、二次電池を採用した場合のリスクマネジメントだ。実際に近年は集中豪雨や河川氾濫、高潮などによる蓄電池システム水没被害が急増しているという。この問題に対する本格的な検証が始まった。

 製品評価技術基盤機構(NITE)は2022年1月31日、大型蓄電池システムの「水没試験」(NITE検証水没試験)を実施し、安全性に関わる試験データを取得したと発表した。床上浸水級の水害を想定して、蓄電池システムが集中豪雨や河川氾濫、高潮などによって水没しても、発火などの二次災害が起きず、安全に停止できることを検証することが目的だ。 

二次災害を起こさずに安全に停止させるための技術とは?

 今回の試験は、水没被害が発生した後の蓄電池システムの安全な処置方法を確立するのが目的だ。

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