需要が回復する一方で、パンデミックによるサプライチェーンの混乱とインフレーションが続く今、世界の企業で働く財務リーダーは先行きをどう見ているか。各種調査から見えてきた。
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2021年末の調査で、需要回復やパンデミックによるサプライチェーンの混乱、インフレーションが重なり、CFO(最高財務責任者)と経理担当者の運用コスト高騰に対する懸念は、2019年初頭以来最高レベルに上昇したことが分かった。
Association of Chartered Certified Accountants(ACCA:公認会計士協会)とInstitute of Management Accountants(IMA:管理会計士協会)は、CFO150人を含めた2471人を対象に調査を実施した。その結果、「運用コスト上昇率が2020年に2倍以上になり、2022年初頭も引き続き上昇する可能性がある」ことが分かった。
「人材を確保するために一部セクターで賃金が上昇しており、エネルギーと輸送のコストもここ数カ月で増加した。ほとんどの企業にとって人件費は運用コストの最も大きな部分を占めるため、賃金上昇が続けばコスト増大とインフレへの懸念はさらに増大するだろう」と両者は分析する。
CFOは現在、2つの価格圧力に直面している。1982年以来の高インフレと、賃金上昇に拍車を掛ける人材獲得競争だ。
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