Google Cloudは「Google Cloud VMware Engine」(VMware Engine)の新たな機能を公開した。商業的面での柔軟性や使いやすさが向上したというが、その中身は。
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Google Cloudは2022年9月29日(現地時間)、「Google Cloud VMware Engine」(VMware Engine)に商業的な柔軟性や使いやすさを向上させる新たな機能を追加したと発表した。
図1 Google Cloud「Google Cloud VMware Engine - What’s New: Increased commercial flexibility, ease of use and more」とトップ(出典:Google Cloud Blog)同サービスは「Google Cloud」において「VMware vSphere」を基盤とするアプリケーションを書き換えなく動作させるためのソリューションだ。リファクタリングなどの手間をかけずに移行できる。
今回のアップデートは、VMwareのsubscriptionプログラムへの参加やライセンス管理の利便性が高まる機能が盛り込まれるなど、VMware基盤ユーザーのクラウド移行や大規模なハイブリッドクラウドの運用を促進する機能強化が含まれる。
まず「VMware Cloud Universal」のサブスクリプションプログラムにGoogle Cloud VMware Engineが追加される。「VMware」およびVMwareパートナーから、「VMware Cloud Universal」の一部として、Google Cloud VMware Engineのサービスを購入でき、「Acceleration Benefit」による割引や、未使用分のVMware Cloud Universalのクレジット利用が可能となる。
また「Google Cloud API/CLI」を使用してVMware Engineの運用を自動化する機能についてもパブリックプレビューを公開した。
システム移行支援の機能強化もある。追加費用なしで「VMware HCX」のエンタープライズ向け機能を含む高度な移行機能を利用可能になる。プライベートクラウドにおいてはVMware HCXのエンタープライズライセンスがデフォルトで適用されるため、ダウンタイムなしの移行を支援する「HCX Replication Assisted vMotion」やルーティングを含むネットワークトラフィック制御で「Mobility Optimized Networking」を利用できる。
クラウド移行に関わるライセンス割り当ての課題にも対応する。アプリケーションのライセンス費用を最適化するため、「custom core counts」機能を追加した。事前に該当するライセンスの利用コア数を設定しておき、自動的に指定のコア数に合わせて運用できるようになる。
この他、「Traffic Director」の統合によるトラフィック制御、大規模なHA構成を想定したノード数の拡張や同一アベイラビリティゾーンでのレプリケーション機能なども追加した。
今後のロードマップとして、SOC1、ISMAP(Information System Security Management and Assessment Program)、BSI:C5のコンプライアンス認証への対応も予定されている。
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