日立が提供する仮想化モダナイズの「4つのメリット」は? Hitachi VantaraがRed Hatと協業

Hitachi Vantaraは、Red Hatと協業して統合ハイブリッドクラウド「Hitachi VSP One」に仮想化基盤「Red Hat OpenShift Virtualization」を統合したソリューションを発表した。国内では2025年12月末から提供を開始する。

» 2025年10月20日 13時30分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 日立製作所(以下、日立)の米国子会社であるHitachi Vantaraは、Red Hatとの協業により、「Hitachi Virtual Storage Platform One」(以下、VSP One)と「Red Hat OpenShift Virtualization」統合した新たなソリューションを発表した。国内では、2025年12月末から提供を開始する予定だ。

ハイブリッドクラウド変革とレガシーな仮想化のモダナイズを支援

 新ソリューションは、Hitachi Vantaraの統合ハイブリッドクラウドストレージ向けデータ基盤VSP Oneに、「Red Hat OpenShift」の仮想化機能Red Hat OpenShift Virtualizationを統合したソリューションだ。

 このRed Hat OpenShift Virtualizationを搭載した新ソリューションは、従来の仮想化プラットフォームからのモダナイズと移行において次の4つのメリットを提供する。

  • 運用コスト削減とベンダーロックインの解消: VMとコンテナを単一のプラットフォームで統合することで、運用とコスト効率の向上を図る。Red Hat OpenShift Virtualizationは、Linuxに実装されたKVM(Kernel-based Virtual Machine)とKubeVirtをベースにしており、オープンソースのイノベーションを通じて、幅広い選択肢と柔軟性を提供する
  • アプリケーションの提供と移行の推進: 統合かつ事前検証済みのシステムとストレージにより、VMとコンテナの展開を促進する。プラグインの「Hitachi Storage Plug-in for Containers」(HSPC)が、オーバープロビジョニングなしに動的で永続的なストレージスケーリングを実現する
  • エンタープライズグレードの耐障害性: 継続的な稼働時間、高いデータ可用性、ミッションクリティカルなワークロードをサポートする
  • エンド・ツー・エンドの自動化と可視性: Red Hat OpenShiftの統合された監視および自動化ツールと、Hitachi Vantaraのインテリジェントなインフラストラクチャ管理を組み合わせることで、ポリシーの一貫性、プロアクティブな問題解決、ハイブリッドクラウド環境全体での安全な運用を実現する

 Hitachi Vantaraは、新ソリューションで提供される事前検証済みのリファレンスアーキテクチャと、高性能な仮想マシン(VM)移行ツールを利用することで、レガシープラットフォームからの移行をより簡単かつ迅速に進められるとしている。

 複数拠点での耐障害性とシームレスなフェイルオーバー機能を提供するため、障害発生時でも継続的な運用を支援する。

 同一のプラットフォームでVMとコンテナを並行して実行できるため、仮想化インフラを個別に構築する必要がなくなり、環境の重複を回避でき、ハードウェア、ソフトウェアライセンス、運用コストを低減できる。

 さらに、オンプレミスシステムとクラウドにまたがるブロックやファイル、オブジェクトストレージ向けの統合データストレージプラットフォームを提供するため、データの可視性を向上させ、データの所在場所に関わらず一貫した利用環境を実現する。

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