〜ECサイトのパーソナライズ化とサービスレベルの向上で   One-to-Oneマーケティングを実現!〜【特集】One-to-Oneマーケティングツール(4/5 ページ)

» 2000年12月19日 12時00分 公開
[吉田育代,@IT]

4. 顧客満足度の高いサイト構築〜サービスレベルを監視

 ここまでは、ECサイトをどうパーソナライズするかという観点で見てきた。しかし、パーソナライゼーションだけではOne-To-Oneマーケティングとしては十分ではない。作ったサイトがきちんと見られているか、きちんと機能しているかを分析することも顧客満足度を上げるために必要である。最後にそうした分野の製品を1つ紹介しておこう。

■サイトのレスポンスタイムを測定するeBA*ServiceMonitor

 米Candle Corporation社のeBA*ServiceMonitorは、Webサーバ上のトランザクションのトータルレスポンスタイムをモニタして測定、分析を行う統合管理ツールだ。特長は、細かい単位でレスポンスタイムを測定できるということ。サーバでの処理時間、ネットワークでユーザーにページを届けるまでの時間、ユーザーがPCでそれをダウンロードしている時間、実際にブラウズしている時間がページ内のオブジェクトごとに測れるため、例えばGIFファイル1枚を表示するのに何秒かかっているかといったことも把握できる。管理ツールを使って視覚的に各サイトを見るのに要する時間を確認できるため、サイトのサービスレベルを数値として認識でき、その結果をサイトの改善に反映させることができる。

レスポンスタイムの集計には、アクセス開始から実際の表示まで、さまざまな要素が絡んでいる。eBA*ServiceMonitorでは、上記のようにレスポンスの種類を区分け、蓄積し、必要に応じてレポートとして出力することができる

 不正なアクセスに対してアラートを発する機能もある。Candle Command Centerという姉妹製品と連携することによって、そうしたアクセスを制御することも可能だ。

日本キャンドル 統括技術本部 技術部 部長 木村一彦氏

 日本キャンドル 統括技術本部 技術部 部長 木村一彦氏はECサイトのパフォーマンス管理の重要性についてこう語る。





「どれだけ時間がかかっているか、知らなければ知らないで済んでしまうこと。しかし、いったんレスポンスを改善したいと思ったら、現状を把握しなければ何も行動を起こすことができない。ユーザーがいつでも気持ちよくサイトにアクセスできるよう、恒常的にサイトのパフォーマンスを監視することは非常に大事なことだと思う」


 顧客は通販サイト、ASP事業に乗り出したシステムインテグレータなど多方面にわたる。インターネット上のサービスレベル管理ツールと見れば、顧客によってさまざまな利用法が考えられるツールだ。

 米国本社ではすでに、こうした監視、測定、分析といった業務を同社自らがコンサルティングを含めたASP方式で代行する事業も始めている。日本でも将来的にはこうしたトータルサービスをスタートさせたいと同社は考えている。

eBA*ServiceMonitorの実行画面のサンプル(上の画面をクリックすると拡大表示します)

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