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» 2008年03月21日 12時00分 公開

5分で絶対に分かるBPMS5分で絶対に分かる(4/6 ページ)

[宇野澤庸弘,日本BPM協会 副事務局長]

3分 − 企業システムにおけるBPMSの位置

 今日のビジネスは、ITシステムに大きく依存しています。市場や顧客、競合他社の動きが激しいという状況から、業務システムについても短期開発、頻繁な変更を余儀なくされています。「システム上の制約があるので、××サービスの提供は半年後」では、厳しい競争を勝ち抜けません。

 BPMSは、業務システムの早期開発を実現するという側面もあります。ビジネスプロセスをモデルとして作成すると、それに基づいて自動的に実行可能なシステムが得られるのです。

 その実現法としては、前ページのように実行コードを自動生成するやり方もありますが、ほかにSOAの仕組みと一体となってサービス連携を実現することで、「コンポジットアプリケーション」を構成する方法があります。

 この場合、EAIESBなどのシステム連携基盤を介して、ERPやCRMなどの既存の業務アプリケーションと連携することになります。エンドユーザーからは、個別の業務アプリケーションの特性は隠蔽(ぺい)され、単一のシステムが動いているように見えるでしょう。価格や在庫の状況などの条件に応じてシステムの接続先、つまり取引先を変更するといったことも、BPMSで自動的に行うといったことも期待できます。

 従来の業務アプリケーションは、定型的な処理を効率的に実行するためのものでした。対してBPMSは頻繁な変更があり、また承認や保留といった判断・意思決定が必要な人間的領域を支援・実行するシステムです。この2つは異なる特性を持つので、ITシステムにおけるレイヤーを分離し、開発手法も変える必要があります。つまり、業務オペレーション上の人間系アプリケーション・システムの早期開発と即時実行を担うのが、BPMSだといえます。

図3 企業システムにおけるBPMSのレイヤー

 いずれにしても、利用者はビジネスプロセスをGUIのモデラーで定義するだけで、ほぼそのまま実行システムが得られます。プロセスに変更があればモデラー上でモデルに修正・編集を行うだけで、即座に実行システムに反映されます。IT技術者と打ち合わせをして、変更の内容を理解してもらって、それを反映してもらうという手間がなくなるのです(変更の程度が大きければ、IT技術者の手が必要かもしれません)。これがBPMSを利用する大きなメリットです。

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