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ソニー、“スーパーホームサーバ”を2006年に投入?

» 2004年01月19日 23時59分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 先週閉幕した「2004 International CES」では、米MicrosoftをはじめとするIT企業各社の家電進出の動きが顕著で、PCをサーバとするホームネットワークの姿が浮き彫りになった。一方、東芝や松下といった大手家電メーカーもホームサーバのプロトタイプを披露し、ハイブリッドレコーダーの進化形という方向性を示唆している。

 そのような状況のなか、ソニーだけはホームサーバに対する明確なビジョンを示していないように見えた。だが、1月19日に行われた新エアボードの発表会では、同社の考えるホームネットワークの一端が明らかにされた。

 新エアボード「LF-X1」は、ブラウザや画像ビューアの機能を持つIT指向のワイヤレスTVだが、同時に「PSX」や「スゴ録」との高い親和性を持つホームネットワーク端末でもある。ベースステーションとハイブリッドレコーダーを接続しておけば、エアボードからレコーダーを操作し、HDDに蓄積したコンテンツを視聴できる。つまり、単純に機能を比べれば、他社の考えるホームAVネットワークと同じ機能を実現しているわけだ。ホームサーバと決定的に異なるのは、クライアントが一台に限られてしまうことだろう。

photo 新エアボード「LF-X1」

 しかし、発表会で挨拶に立ったソニー業務執行役員の西谷清常務は、「将来はCellによって“スーパーホームサーバ”が実現する。これにワイヤレスインターネット機能を持つディスプレイ(エアーボード)が加われば、ユビキタス環境が実現できる」と話していた。スーパーホームサーバとは聞き慣れない言葉だが、同氏によると「ハイブリッドレコーダーに大容量のHDDを搭載したようなイメージ。家族が同時にコンテンツを楽しめるようになるもの」という。

 折しも、ソニーは「スゴ録」「コクーン」「PSX」の開発部隊を統合すると発表したばかり。この組織改編により、レコーダーの開発は、エアボードと同じブロードバンドネットワークカンパニーに集約されることになった。リソースを集約した同社は、創立60周年に当たる2006年の市場投入を目指し、スーパーホームサーバの開発を進める構えだ。

これに伴い、今後はクライアントとしてのエアボードも存在感を増していくと思われる。

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