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» 2004年01月26日 18時12分 公開

ITmedia LifeStyle Weekly Top10:JMネットと、報道のジレンマ

とうてい実現の可能性がありそうもないと判断したサービスに対して、どう対応するか。ITmediaでは「沈黙する」という姿勢をとったのだが……。

[杉浦正武,ITmedia]

LifeStyle Weekly Top10 1月18日〜1月24日

1位 結論は「やっぱり水着」? 〜あるネット放送局の場合
2位 ネットゲーム版ガンダム「UniversalCentury」、ついに最終βへ
3位 あなたは解けるか? センター試験の「情報関係基礎」
4位 ジャパンメディアネットワークが自己破産
5位 期待通り? 期待ハズレ? JMネットのPDAフォン
6位 進化は、ネットワークへ〜 DivX対応マルチメディアプレイヤー「DVX-500」
7位 サムスン、実売12万円の20型液晶TV
8位 グラビアアイドルは、意外とチャットしてるんです!
9位 IP電話の050番号 〜多く申請した事業者ランキング
10位 まだ迷っている人のための“ハイブリッドレコーダー選び”

 先週のトップは、水着アイドルの番組を配信するネット放送局「BBステーション」の記事。8位にも関連記事が入っており、関心の高さがうかがえる。

 4位と5位には、先日自己破産したジャパンメディアネットワークの記事が入った。ITmedia LifeStyleでは、先週末にさらに詳細を掘り下げた記事を掲載しているので、興味があれば参照してほしい。

 ところで、その記事にも書いたがジャパンメディアネットワークが目玉にした「MobdeM」というサービスは、技術的に見て、当初から実現の可能性がほとんどありえないと思える内容だった。

 しかし、だからといって「このようなサービスはありえない」と断言し、それを記事にするのはなかなか難しい。「絶対にない」とは言い切れないし、場合によっては営業妨害として訴訟沙汰になることも覚悟せざる得ない(実際、TBSはそうなった)。また、(同社がそうだとは言わないが)イカサマベンチャーが計画的に倒産する際、「当社に対する事実無根の報道により、事業継続が困難になった」というのは常套句の一つだ。そういう形で利用されるのも避けたかった。

 悩んだ結果、ITmedia編集部では、「編集部として間違いなくサービスを提供できると確信が持てるまで、記事にすることを控える」――という方針をとった。

 しかし、結局のところ、ジャパンメディアネットワークのサービスはさまざまなメディアで画期的なサービスとして紹介され、一社が報道を控えたことの意味は、残念ながらほとんどなくなった。結果論だが、「記事にしなかったこと」が、より多くのユーザーが被害をこうむることにつながったのではないか、と記者としては自責の念を持って考えざる得ない。書くべきか、書かざるべきか――は本当に難しい問題だ。

 もっとも、ネット媒体の中には、今になってジャパンメディアネットワークに関する過去の記事をWeb上から削除しているところもある。いろいろ考えさせられた今回の件だが、そんなみっともないことをしなくて済んだことだけは、ホッとしている。

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