昨年から加速度的に普及しているDVDレコーダー。とくに話題性が高く、各社が主力に置いているのは“DVD+HDD”のハイブリッドビデオレコーダーだが、実は隠れた人気製品となっているのが、“VHS+DVD”のハイブリッドビデオレコーダーだ。事実、2003年後半に単体モデルとして販売台数トップをひた走っていたのは、松下電器産業のVHS一体型DVDレコーダー「DMR-E70V」だった。
VHS一体型DVDビデオレコーダーの魅力は非常にわかりやすい。まず、従来のVHSビデオデッキを完全に置き換えることが可能だ。VHSビデオデッキとの置き換えなら物理的な設置場所も増えないし、テレビとの配線も従来通りで済む。DVDには興味があるけれど、今のところVHSビデオだけでも困ってはいないという一般層には大きな魅力だろう。HDD+DVDレコーダーを買うときは、VHSを残しておくケースがほとんどだから、買い増しとなって設置にも手間がかかる。
また、ほとんどの製品が地上波ダブルチューナーを採用し、VHSとDVDでの同時録画を可能にしている点も魅力だ。留守録して見たら消す、といったタイムシフト的な使い方に限れば、むしろHDD+DVDのビデオレコーダーより便利な側面すらある。
VHSとDVD間でのダビングが容易なのも魅力だ。どんどんDVDへダビングし、かさばるVHSテープを処分したいという人も多いだろうし、操作が簡単という以外に、ケーブルなどを介さないぶん、画質的に期待できるのも一体型ならではのメリットだ。実際、筆者の知人の中には、VHSテープの処分だけのためにVHS一体型DVDレコーダーを買い増しした人もいる。
VHS一体型DVDレコーダーは、基本的にはVHSテープデッキの置き換えを狙った製品であり、決してAVマニア層をターゲットとしたものではない。しかし、応用の利くDVDレコーダーとして買い増しする、あるいはAV機器が苦手な家族のために購入する、といった点でも興味の沸く製品ではないだろうか?
今回は、日本ビクター、東芝、シャープが販売中の製品をピックアップし、評価していく。なお、松下電器産業に関しては、先日発表した新製品との入れ替え時期に当たるため、後日単発のレビューを掲載する予定だ。
機種名 | 記事リンク |
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日本ビクター「DR-MV1」 | DVDマルチでフル対応,画質にもコダワリを見せるVHS一体型 |
東芝「D-VR1」 | DVDレコーダーの多機能さも魅力のVHS一体型 |
シャープ「DV-RW200」 | 機能統合が進んだ第2世代のVHS一体型〜シャープ |
まとめ | 似て非なる3つのVHS一体型DVDレコーダー |
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